柏 vs 札幌

CS録画放送。

 所要があって生放送で見なかった。そのため見終わるまで本当にドキドキしてしまった。

 柏サッカー場で行われた試合。現地は雨が降り続いていた。そして映されるスタンドは黄色く染まっている。
 柏との試合は、2年前以来である。その頃から柏とは相性が比較的良かったはずである。
 しかし、去年は一足先にJ1に柏は戻り、去年は好成績を収めたチームである。J2にいた頃も比較的若い選手が多く、攻守の切り換えの早いチームであった。

 試合は、お互い早いつぶし合から、攻守が切り替わる見ごたえのあるゲームであった。これだけ飛ばしたら試合終了まで体力が持つのか心配になるほどだった。
 
 お互いに攻めるのだが決定機が無く試合が進んだ前半半ば、柏のコーナーキック。柏の選手が選択したのは、ショートコーナーであった。札幌の選手は、普通に上げてくると思ったため、少し選手間のゾーンが乱れる。そこを柏の選手に間に入られ頭で決められてしまう。キーパーの高木選手も手に当てたのだが、枠の外にまでは弾けなかった。

 その後、柏の攻勢が続く。札幌はまたセットプレーから決められたため嫌な空気が流れる。余りにも相手の攻めが頭脳的であったため、相手の攻撃を防ぐことに精一杯になってしまった。

 しかし、柏のパスが途中から繋がらなくなる。この雨の重たいグランドで動き回ったためか、パスに精度がなくなったことと足が止まったのだろう。しかし、札幌の足は止まらなかった。相手のパスをカットしゴールにボールを運び試合を札幌側に引き寄せた。

 そして札幌のCK。クライトン選手が蹴ったボールをきれいに西嶋選手が頭で合わせて同点。本当にクライトン選手は良いボールを蹴る。あの位のボールを蹴れるように札幌の若手は見習って欲しい。本当に良いお手本である。

 両者その後攻めあうが、得点が入らず前半終了。

 後半開始直ぐは、柏の怒涛の攻めが続く。良いシュートを何度も打たれるが、多くはミドルシュート。枠に行く確率はJ2よりも高いが、それでも得点になる確率は低い。それを跳ね返しながら、相手のミスからクライトン選手がボールを奪うと、飛び出した西選手にふわりとしたパス。フリーになった西選手が難しい体勢からシュートを放つ。そのタイミングが相手キーパーの体勢を崩し、股の間を抜いてゴール。

 札幌がここでリードを奪う。それから柏は、ポポ、アレックス選手と次々と攻撃の選手を出してくるが、まだその選手たちとのコンビネーションが会わないためか、決定的チャンスを作られない。
 その後、札幌も次々とえげつなく守備の選手を入れ、一点を守りきる体勢に入る。終了間際、FKとCKと得点のチャンスを相手に与えてしまったが、何とか逃げ切りに成功。漸くJ1で勝ち点3をゲットした。
 
 自分の予想では、勝ち点を取れるのは4月に入ってからと考えていたのでうれしさもひとしおである。
 これもナビスコの一勝が選手に自信を与えたのだと思う。更に漸くチームとしての一体感が出てきたのだと思う。その証拠にパスが繋がり始めた。
 もう一つ、チームに力を与えたのがクライトン選手である。あれだけ試合でためを作ってくれれば楽である。それだけに良い補強であった。

 しかし、今後相手チームもクライトン選手の動きを封じ込めようとするだろうし、クライトン選手が欠場する場合も出てくるだろう。その時の札幌の打つ手も興味深い。
 
 この先もやはり難しい試合が続くだろうが、この勝利は本当に喜ばしい。