通り魔

天気図通りの雲が空に浮かんでいる。
 南側に見える太平洋側の空は地平線までかすんで見える。きっとあの辺りでは雨が降っているのだろう。北側の内陸部の方角には、層積雲が浮かんでいる。あちらの方角はまだ晴れ間が広がっているのだろう。
 予報では、午後から雨。すっかり北海道の梅雨が続く。


 昨日朝のニュースでやっていた、大阪駅での通り魔事件。公開された映像では、あの茶髪がかつらのようであり何やら女装した男ではないかとチラッと思ったのだが、捕まったのは女性であった。

 これが現代の病と言うのでは無く、このような犯罪は昔から繰り返し起こっている。これなど対象が人だからこのような大きなニュースになったが、例えば、車のタイヤをパンクさせたり、アンテナを曲げると言うような軽犯罪は近所で聞くことがある事件である。

 また、ものを傷つけると言う意味で、観光地の構造物に名前を彫ったりすることもこの部類に入るのではないだろうか。人間の心の奥底に何かに標識したい、或いは形あるものを破壊し、自分の存在を世に知らしめる行為をおこないたいという欲求が大なり小なり隠れているのだと思う。
 それが、何かのストレスなり、観光などで別世界に行くとそのたがが外れそういった心の奥底の闇の部分を表出させるものだと思う。

 と思うのだが、それは的外れのものだろうか。

 それにしても、見知らぬ他人に被害を与えられる程恐ろしいことはない。常に他人を意識しなければならないし、今までの過去を振り返り自分が係わった人の顔を思い浮かべることになる。さらに一人一人に対して何か自分に危害を加えるようなことがおきたかどうか思い浮かべるという余りにも無駄な時間を過ごさ無ければならなくなってしまう。
 今回の犯行も、連続して3人の人に被害を与え、更に精神的苦痛を与えたことになるのである。

 他人の発作的行動を抑えるすべはない。あるとすれば他人に迷惑をかけないで発散して欲しいと願うだけである。