ふーん

雲が空一面に広がる朝である。少し東の空が太陽の明かりで金色に輝いている。外の気温は、そんなに低くない。TVのニュース番組を見て思うことなのだが、速報性を売りにするTV局が新聞紙面を基にしてニュースを解説する不思議さである。新聞は、元々取材という作業があり、ニュースの内容は、TVなどで既に報道されていることを紙面にしている。だから新聞記事になる前に既にTV局が速報を流していることが多い。いわば報道に関してはライバルで無ければならないはずである。しかし、いまのTV局の本体が新聞社のグループに入っているというところが殆どであるため、そのライバル意識というものが殆ど感じられない。それはいわば、マスコミをあわせて協同組合のような関係であるともいえる。そういったところに、競争が生れるかというと生れにくいだろうし、スクープを流すというっても、それ程機会に恵まれていないため大きな問題にはなりにくいのだろう。更にお互いの関係からギブアンドテイクの関係が生まれ、報道自粛という関係が生れやすい。更に、報道に関しては、記者クラブという存在があり、その取材源とも協調をとる仕組みが出来上がっているため、本当に国民に必要な情報が制限されている可能性がある。今後、マスコミの存在意義が疑われその役割が、中国のように御用組合の関係になる可能性があるのではないだろうか?そんな感じが、マスコミとは関係の無いところに居る自分にも感じさせるものがある。もう一つ、最近朝のTVに流される、着物着付け教室のCM。女優の一人が、参観日に着物で参加するものである。その作りも酷いものであるが、その着物の着付け教室の授業料が無料とうたっている。さすがに無料とうたわれているのだから、見ているほうはこれに参加すれば着物を買うことになるのだろうという暗黙の了解がある。まあ、もう少し上手くやろうとすれば、教室に参加すれば着物をセールスされるしその代金の何%は、その費用に当てられていると正直に説明すれば、あのわざとらしい微笑を見せなくても済むのではないだろうか。そして、強引に買わされたとかいうことがニュースになるだろうなということが想像されるのである。TVのCMは、一種の集団催眠術である。見ている人の何割かにその催眠が係り商品を購入してくれれば良いのである。スポンサーとしてお金を提供する側にとって期待しているのはその点である。しかし、朝から全国放送で、商品をこれでもかこれでもかというように何度も放送するやり方に更にTVを見る意欲を失わせる現実にたいして、放送する側は気付いていないのだろうか? 本当は気付いていて行っているのは、TVを見る人を減らすための陰謀なのか?TVを見るより他の事に時間を使いなさい。それができない人のために放送をしているのか?