風前の灯火

東の空は霞がかったようになり太陽がぼんやりと浮かんでいる。西の空は、雲がかかり、日中は天気が悪そうである。
 

 後期高齢者、与党の自民党議員も反省を口にし始めた。自分たちが決めておきながら、あの時もっと考えていたらなどと同じ口で言われても、見ているこちらは空いた口がふさがらない。

 この辺り、信念を持って政策を遂行してもらわなければ、責任ある政党とはいえない。ましてや始まりの混乱は、他の誰の責任でもなく、自民党の責任である。
 その原因の一つが年金問題である。この解決に厚生労働省が深くかかわったため、今回の政策実行の実質の部分の骨組みが不完全なまま開始時期が来てしまった。さらに、特定健診の開始方法もまだ未完成のまま開始時期が来たということでそのまま実施に移されてしまった。
 上級官庁の混乱は、末端に行くほど混乱を来たし、破綻寸前である。これ程混乱した医療制度は初めてといってよい。

 大きな船は、一度動き出してしまえば、舵取りも難しく急な方向転換は困難である。更に停船するなどということは休航と同じ意味である。
 
 この制度、根本的な原理は正しいのに、混乱することによって国民に粛々と受け入れられなかった一例になるかもしれない。

 このままだと、ガソリンの暫定税率復活は、自民党の息の根を止めることになるだろう。即ち、5月の再可決はなしになるのではないだろうか。

 残念だが、福田総理もサミット前に退陣ということになるだろう。もしこれでサミットまで総理を続け、その後退陣したとなったら目も当てられないからである。

 春、これからというときにこれ程動きが定まらなくては、のんびりゴールデンウィークを過ごすことも不可能か。