思い込み

 曇り、更に寒いくらいの気温である。そろそろ暑い夏になって欲しいものである。この陽気だと、本当に夏と思えるのは2週間程度になってしまう。

 昨日、皆既日蝕と書いてしまったが、これは今日の間違いだった。自分の頭の中では昨日がその日だと思い込んでしまっていた。正しくは今日だが、生憎の曇り空で観察するのは難しいだろう。

 それにしても思い込みというのは恐ろしい。これが、生活に特に影響の無い日にち違いだから良かったようなものの、大事な約束の日を忘れてしまったりすることがある。これなど重要な約束の場合なら信用問題になる。
 更に思い違いで怖い事は、自分の中でそれが正しい事だと思ってしまうことである。少し冷静になって考えればわかる時もあるのだが、その思い込みが事故を引き起こす事もある。

 何時だったか、何時も通る道の一時停止の場所を通った時である。そこは住宅街の直線道路なのだが、途中大きな道が間を通っているため一時停止する場所がある。道路の左側に止まれの標識が立っているのでそこが一時停止の場所だと理解して何時も一時停止して進んでいるのだが、その時に限ってその標識の立っている交差点の次の十字路が一時停止の場所だと思い込んでしまったのである。

 冷静に考えればありえないことなのだが、その時に限って次がその標識が示す一時停止の場所だと思い込んでしまったのである。危うく右から来た車と衝突しそうになってしまった。
 上手くブレーキがかれたのと、相手の車のスピードが遅かったため難を逃れたが、一歩間違えば死亡事故となるところだった。

 その思い込みのメカニズムは判らないが、何時も行っているからといって安心できない事だとその時は考えたが、その後も思い込みによる間違いはしばしば体験する。それは本当にその経験を忘れた頃にやってくる。
 それを防ぐのは不可能に近いと思う。やはり自分とは別の機械や他の人の手を借りなければ事故は防げないのではないだろうか。