札幌テレビ塔

 今日も曇りがちの天気。寒さは非常に厳しい、今日も真冬日に違いない。冬なのだから仕方が無いのだが。

 札幌の名物の一つに、大通公園にあるテレビ塔がある。それよりも高い建物が近くに無いため遠くからでもその先端は見通せることはできる。大通りを目指して車を運転する際には、目印になる建物(ランドマーク)として重宝している。

 そこから発した事件が以下である。

引用 北海道新聞http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/205773.html

テレビ塔三セクまた着服 経理担当の男性社員2人、計3080万円 (12/16 16:44、12/16 16:55 更新)
 社員の着服が相次いで発覚した、さっぽろテレビ塔を運営する札幌市の第三セクター・北海道観光事業(高山裕史社長)で、新たに経理担当の30代の男性社員が売上金3千万円余りを着服し、遊興費などに充てていたことが16日、同社や関係者への取材で分かった。

 同社などによると、この社員は管理本部経営計画課でテレビ塔内のゲームコーナーや土産物店、旅行本部などから集まる売り上げの現金を管理する立場。ずさんなチェック体制に付け込み2006年春ごろから一部を着服、帳簿を改ざんするなどして発覚を免れ、今年2月ごろまで続けていた。3年間の着服額は約3050万円で、競馬や車の購入費用などに使っていたという。

 また、旅行本部の30代の男性社員も、経理担当だった07年11月から今年8月まで、展望台入場料などから約30万円を着服していた。

 2人とも同社の調べに着服を認めており、同社は懲戒解雇する予定。

 同社では今年4月以降、旅行本部の社員による着服が相次いで発覚。9月までの調査で着服した社員は計6人、被害総額は1億3千万円に上る。同社は3千万円余りを着服した今回の1人を合わせ7人を業務上横領の疑いで刑事告訴する方針。

  • -

 最初の感想は、7人も横領していて良く会社が持ったなと言うことである。
 それほど倫理観に乏しい職員がいれば、他の職員に対する影響も少なからずあったはずで、職場の雰囲気がそういった方向に向いていたと言っても間違いないだろう。

 それにしても利益をそういった方向に使っていて、会社は潰れないと言うことは相当な優良企業である。確かに大通公園へ行くと、観光バスが何台も止まり賑わっていることを感じさせる。
 そこで何がしかのおみやげを購入するだろうし、公園内におみやげを売る店が無いので独占に近い。

 そういったことができるのも、大通りの管理を市が行っているからできることである。そして、そのテレビ塔の運営会社(第三セクター)は、市からの天下り先に成っていると言う事実がある。
 売上が多く、上司も市からの天下りが多く管理が杜撰となれば、職員のモラルも低下してしまうのも予想が付く。本当はそうあってはならないのだが、天下りの上司も仕事に情熱を持った人は居なかったのだろう。

 この様な上司が天下りと言うのが最も職場の空気を悪くする。何十年も別の仕事をしてきた人間が、別な業態の職場に来る。
 職場の古株は、当然その天下りの上司よりも仕事に精通していれば、その上司の言う事を聞くわけがない。更に上司も定年までの腰掛であるから、積極的に仕事をする訳がない。もし積極的に仕事をしようとすれば、部下から反発を食らうのはわかっている。
 数年でやめるような上司が長期的な展望を話したとして求心力が生まれるわけも無いのは、どこの職場も同じである。

 結論としては、第三セクターをやめるべきだろう。直ぐに民間に移行し、土地建物の賃貸料として売上の何%を市に入れることにすることが最善の解決方法だろう。
 
 しかし、この簡単な解決方法ができない。それはその決定を下す当事者の関係者が反対するからである。ミスミス自分たちの仲間の天下り先を減らすことなど恐れ多いことだからである。

 これは上田市長の力量の見せどころだろう。