軽佻浮薄

 曇り、気温も低め、今までの暑さが嘘のようである。昨日までの予報では、今週末は雨との予報だったが、その予報も変わり週末は晴れになっている。今の時期、数日後の予報も難しいようである。

 いつの間にか、はてなブログに新機能が追加されている。すばらしい。

 それとは別にオヤジの繰り言を一つ。

 昔と言ってもそれ程昔ではないが、NHKで「技術立国ニッポン」という番組があった。その昔、日本の職人の歴史をドキュメンタリー化した番組だった。

 その世代は、既に90代から80代になるだろう。そしてその伝統は、その世代だ育てた高度成長期、バブル、バブル崩壊と連なり今に至っている。

 その間、成長した世代は、徐々に生活が「総中流」化したおかげで、何不自由無く暮らした世代だとも言える。そのため、額に汗流して仕事することをカッコ悪い、楽して金を儲けることがスマートだという事を流行のように受け入れた世代だとも言える。

 マスコミもそれを囃し立て、肉体労働を蔑み、軽佻浮薄が人生を楽しく生きるコツである。そしてTVの番組もそれに追随する、或いは自分たちがその先端に居ることを誇示するように番組作りを始めた。

 そしてそれを見聞きして育った世代は、どうなったか?今の現状を見れば判るだろう。

 「3K」と呼ばれる仕事を見下してきたが、その基盤が無くなってしまえば日本は、崩壊してしまうのは眼に見えている。

 今自動車の逆輸入の話題が出ている。日本国内で作る価格の安い車種は、利益率が悪いため海外生産した車を逆輸入するという話題である。

 その流れは、「3K」と呼ばれる作業を日本人が毛嫌いし、更にその役割をブラジルなどの海外出稼ぎ者に任せたものの不景気で車が売れない事を理由にリストラをした結果が今の状況である。

 自分で自分の首を締めるとはこの事である。

 楽して人生を生きることは不可能である。今の世代には、そのことを知って欲しい。汗を流すことの素晴らしさを。

 将来の日本を予想するとこのまま推移すれば、農業国になるだろう。それも自給自足の農業国である。

 それが自分たちが望むと望まざるとに関わらずそういうところに突き進むしか無いとも言える。

 それは、決して暗い未来ではない。つつましく生活すれば生きて行けるだろう。