代議士

 秋晴れ、太陽の光が眩しい。空には絹雲がたなびきまさしく秋らしい空である。気温も10度台と寒さを感じさせる。

 

引用 東京新聞http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2010090902000053.html

鈴木宗議員 失職、収監へ

2010年9月9日 朝刊

 北海道開発局発注の公共工事をめぐる受託収賄など四つの罪に問われた衆院議員鈴木宗男被告(62)の上告審で、最高裁第一小法廷(金築誠志裁判長)は、被告の上告を棄却する決定をした。懲役二年、追徴金千百万円の実刑とした一、二審判決が確定する。国会法と公職選挙法により失職し、収監される見通し。決定は七日付。鈴木被告は昨年九月、刑事被告人にもかかわらず国会の主要ポストである衆院外務委員長に就任していた。

 道民の一人として複雑な思いである。

 直接的なかかわりはもちろん無いのだが、中川一郎の秘書時代から自民党代議士として飛ぶ鳥を落とす勢いがあった時のその強引さは噂になっていた。

 

 本来なら外務省関連での不正が追求されその件で立件されるかと思いきや、別件の方が立証された形となったなと思う。

 

 この問題が起きた前後、鈴木氏の政界活動は注目を浴び、敵味方から余り信頼を得ていない雰囲気があった。それも本人が感じていて、時の権力者だった竹下、金丸、野中といった自民党の大物に擦り寄った感があり、それがまた鈴木宗男を快く思わない者たちの反感を一層かったのだろう。

 その中で、色々な疑惑がほじくり返され罪に問われた様に思う。それまでの活動で、叩かれれば埃は当然出るような事も有っただろうから、何かの罪を着せるのは簡単だっただろう。だからといってその当時の鈴木氏が潔白だったと擁護する気はない。

 その後、一度胃がんの手術で議員を辞職しその後また政界に返り咲いたのだが、権力を持たない外野としての鈴木氏の能力は認めるところである。ただでさえ大人しい北海道選出議員の中で一番物言える政治家だったと思う。それは道民にとって損失はある。

 今でも本人は、罪の意識を感じていないだろう。それが彼の人生の生き様を見せるということだろう。北海道の田舎の生まれから日本の大政治家或いは総理大臣を目指して政治家に成ったのだろうから、きれい事で政治家は出来ないという信念を感じる。

 

 やはり政界は、好事魔多しである。出る杭は当然打たれる。更に先祖代々の政治家の家系が重んじられ、それがあるからという理由だけで総理大臣になれる国である。そういった支配階級の人間にしてみれば鈴木宗男という人物は、余りにも小物で目障りなハエのような存在だったに違いないし何時でも叩き潰せると考えていたに違いない。

 しかし、その予想とは裏腹に何度でもよみがえるゾンビの様な存在だとその支配階級の人間に思わせたに違いない。

 今後、議員を辞職したあと、どのようにして生きるのか興味がある。既に鈴木宗男が使えてきた大物の多くはこの世を去った。政治の世界の闇の多くのことを知る一人としてどのような活動をするのか興味がある。きっとただでは起きないだろう。