ウィキリークス

 晴れ、午前7時近くでなければ朝日が顔を出さないようになっている。もう少しで冬至がやってくるのだから当然であるが、太陽の折り返しの時期が今年もやってきたということである。気温は低い。

引用 朝日新聞http://www.asahi.com/international/update/1130/TKY201011290577.html

首脳酷評やスパイ続々…「裏の顔」暴露、オバマ政権痛手

内部告発情報をネット上で暴露する「ウィキリークス」が、入手した米外交文書約25万件の一部を28日に公開し、「関与と対話」の外交路線を掲げてきたオバマ米政権に、深刻な痛手を与えている。国連幹部を標的にスパイまがいの活動を進め、友好国の首脳らを酷評している実態を文書がさらけ出したからだ。


引用 MSN産経ニュースhttp://sankei.jp.msn.com/world/europe/101201/erp1012010046001-n1.htm

 

【米外交公電公開】「分派」旗揚げを準備 ウィキリークス離脱者ら

2010.12.1 00:44

 アイスランドからの報道によると、民間の内部告発ウェブサイト「ウィキリークス」の元メンバーらが30日までに、新たな情報サイトの立ち上げ準備を開始した。フランス公共ラジオが報じた。

 ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサーンジ氏の方針に異を唱えて離脱した若者たちで、うち1人は「元メンバーはアサーンジ氏のやり方に不満があったため、ウィキリークスから離れた」と説明。

 アサーンジ氏1人が決定権を持つ組織形態のウィキリークスと異なり、民主的な意思決定を目指すという。(共同)


 この話は、既にネット上で騒がれて久しいが、それを後追いする形でマスコミが取り上げ始めた。

 日本でも「尖閣諸島中国漁船体当り事件」の映像がYoutubeで流されたが、同様の行為は既に世界的な規模で行われているのである。

 

 ニュースというものは、それを受け取る人の環境で、良いニュース、悪いニュースに分けられる。例えば、北朝鮮の国防秘密の漏えいは、北朝鮮にとっては都合が悪いだろうが、日本にとっては好都合である。

 ウィキリークスの場合、その相手に合わせた都合で情報を公開するのでは無いというポリシーがあるらしいが、いつそれが変節するか判らない。

 

 情報の大量の放出は、世の中に隠し事を生まない環境を作り出せるかもしれないし、そういった自由を奪う可能性も出てくるだろう。例えば、各国がこういった行為を厳重に取り締まりを始めれば、当然情報を漏らした本人は犯罪者となるだろう。

 それに乗じて多くのそれとは関係なくとも情報を持っていること自体犯罪に問うことが出来れば色々な人が容疑者にもできる。

 Winnyの事件がそうだったように、多くの人が、情報を共有し始めれば、相対的に情報の価値が下がる。それをさせ無いようにと考える者がその情報の自由化に立ちふさがるように出現する。

 今回のウィキリークスの問題も、情報が金になる者にとってはこれ程不都合な事は無い。当然あの手この手で情報の秘匿性を確保しようと動き回るのだろう。

 そしてそのウィキリークスの他にもう一つそのような行為を行おうとする団体が立ち上がるというから驚きというか面白いというか、人間の活動力には恐れ入る。人間の情報を暴露しようという意欲は、衰えを知らない。


 確かに、この世に秘密というものが無くなれば、その秘密を隠す意味合いが薄れてくる。後で誰もが知る情報を隠す意味合いが無いからである。

 今後、世界各国間の交渉でも、お互いに手の内がさらけ出していた場合、交渉ということも意味を成さなくなる。それはお互いの損得勘定を含めた話し合いでしかなくなる。

 その時代は、確実に来ている。それが正しい正しくないと判断する状況はとうに過ぎ、数年すればそれが当たり前ということになる。

 日本でも今回のような情報漏えいは、今後当たり前のように出てくるだろう。それは、誰かが情報を抑え込もとすればするほどその情報が最初のターゲットとなるだろう。何故なら隠す努力が大きければ大きいほど、情報を盗み出す人間にとって魅力的だからである。