円高

 快晴、見渡すかぎり空に雲ひとつ泣く、台風一過の空は澄み渡っている。今日は暑くなりそうである。

 円高が進んでいるらしい。ヨーロッパやアメリカの経済不安感を見越し、日本円を買う動きになっているらしい。他の国と比べ、景気が徐々に回復している日本が目をつけられるのは仕方がないが、それでも他の国が倒れれば当然日本も影響を受けるわけで、この状況も一時的なものだろう。

 しかし、景気というのは恐ろしい。去年までは、円安が言われトヨタに代表される日本パッシングは凄まじかった。日本の巨大な財政赤字も確かIMFで槍玉に上がったはず。
 そんな国でも、EUや米と比較すると健全な通貨になるらしい。それもアメリカがこの世界不況を誘発し、ギリシャ、スペインと経済危機が誘発されると、相対的に日本の株が上がる。
 
 更に今や金持ち国家と成った中国の人民元の交換レートを国が管理しているため信用が無いのが今回の円高に少なからず影響を及ぼしている。

 今の日本の景気回復は、中国、韓国などの余った金が入ってきている影響が大きい。中国でいくら金を貯めても、いざとなれば国家に没収されるおそれが強い。韓国の資金も国内産業全体が均一に利益を上げているのではなく、サムソン。LGなどの電子機器産業に偏っていて富の再分に問題がある。
 その国内で運用できない資金が、今は日本に来ているだけだろう。この流れも、節目が来ればいつでも変わる。それが今日か明日か判らない。
 
 それにしてもこれだけ円が強いに関わらず、政治的には日本の影響力は左程無い。それもこれも政権交代でくるくる首相が交代したからである。まあ他にも原因があるが、例えばこの間安定政権であればこのような状態は生まなかった。

 ただし、良く考えればこれも日本にとって良かったかもしれない。もし長期安定政権だったなら今回の世界同時経済危機の舵取りを任され、日本が世界の金庫番に成りそれなりの資金を他の国に回す必要があった可能性がある。
 その流動的な資金は回収不能になる可能性が高く、日本の資金もパンクしていた怖れがある。

 などと一人でとりとめないことを考えてみても、円高に何ら影響を与えることは出来ないわけでそれが素人のたわごとということである。