中国問題

 晴れ、気持ちのいい朝である。今日から10月に入ってしまった。先週の秋の連休が終わり、来週の体育の日の連休が終わればもう既に冬がもうすぐである。その頃には、冬支度にそろそろ掛かるようになる。
 今年は、残暑が続いたため秋の気配を味わうこと無く冬まっしぐらとなるのだろうか。

引用 時事通信(http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010100100064) 

フジタ社員3人、帰国の途に=中国・上海から羽田に向け
 【上海時事】中国河北省石家荘市で軍事管理区域に侵入し、ビデオ撮影したとして、国家安全機関に拘束された準大手ゼネコン「フジタ」(東京都渋谷区)の社員4人のうち30日釈放された3人は1日午前、経由地の上海から羽田着の東方航空機で帰国の途に就く。

 色々と紆余曲折があり、色々な問題を明らかにした点で今回の事件は、日本にとっても良い教訓に成ったのではないだろうか?

 今までも、北朝鮮、韓国の問題など日本にとっても由々しき問題が有ったのだが、それと比べれば中国との関係は一筋縄では行かないということが判っただけでも菅政権にとっても勉強になるだろう。
 これを契機に日本の安全保障に対する考えをもう一度整理する時期に来ている。それは正しくアメリカの影に立ちながら暮らしていた日本人が如何に平和ボケしていたかの証でもある。

 それにしても、既に経済的にも日本が中国に依存しているのがよく判ったのが、経団連会長の言葉である。

引用 時事通信(http://www.jiji.com/jc/zc?k=201009/2010092700600

日中間で紛争防止の仕組みを=政府・検察の対応支持−経団連会長
 日本経団連米倉弘昌会長は27日の記者会見で、沖縄県・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件について「早急に沈静化させる努力を日中双方が行うべきだ」とした上で、「(紛争になることを)未然に解決する仕組みを両国政府で考えるべきだ」と指摘した。特に経済面での悪影響を避けるため、問題発生時に対話を行うパイプづくりが不可欠との考えを強調した発言だ。
 米倉会長は、漁船船長の釈放に関して「国際社会では、日本が弱腰との批判はない」と擁護。中国による謝罪と賠償の要求を拒否した菅直人首相の姿勢も「正しい」と支持した。
 経団連会長が春、秋の年2回訪中する方針については「われわれはわれわれなりに、対話を継続しなければいけない」と述べ、経済界として対中交流を見直す考えはないことを明言した。 

 経済界は既に中国抜きでは生きていけないことを宣言した。それは取りも直さず日本政府への「これ以上問題をこじらせるな」との勧告で有る。

 数日前に自分が書いた、足場を中国から他の国へシフトするのが安全保障の観点から望ましいと言うことは、既にもう遅いということである。
 景気回復の遅れているアメリカから中国に既に依存してしまったということである。その点は、商売を商売として考える商人の考えであるのは言うに及ばざる事である。

 しかし、それに政府は引きずられることは得策ではない。どんなにずるかろうが日本国民を守るための手段をとることが本当は必要だから、潔いとか正義とかの前に国民の最大利益というものが前提として無ければならないのは言うまでもない。

 それがまかり間違って太平洋戦争の様な自体に行かないようにしなければならないが、日本に生活する国民を守るために仕事をするのが政府の役目だろう。

 そういうような国民的議論が今後起きるのは必死であるし、国民に国防という意識を目覚めさしたことは紛れもない事実である。今後台中関係は、アメリカとのバランスをとりながら進めていかなくてはならなく成った。

 日本人の気質というか、物事を穏便に済ませようと考えそれが事態を悪化させる。物事を有耶無耶にする考えを持つのは日本人くらいではないだろうか?
 他の国は、うるさいほど自己主張を繰り返す。それが今まで占領を繰り返し経験してきた国の知恵なのだろう。
 
 平和ボケして今回のような事件は、面倒なだけだけれど、こういう困難な事態をどのように切り抜けるか議論するのは悪くない。
 一番悪いのは、ほとぼりが冷めれば今までのことがまるで何もなかったように忘れてしまうことである。