うつ病

 曇り、頭上に一部雲が抜けた部分があり青空が顔を覗かせている。雲の色は薄鼠色で、今にも雪を降らせそうな色をしている。降るとしたら粉雪だろうか。しかし、まだそれ程気温は低くない。


 昨日は、企業の健康管理者向けの講演会があり、「うつ病」について話を聞いてきた。自分もそろそろ老年期のうつ病にかかり始めていることを自覚しているし、部下の管理という面でも何か参考になればと思いきいてきた。

 励まして良い、ストレス性適応障害と励まさない単極性うつ病という話を講師の先生はされていた。ただし、適応障害うつ病の仲間に入れてよいか議論はあるということだった。

 適応障害は、働く意力もなく働かないが、うつ病の場合、働く意欲があるのに働けないという正反対の面がある。心療内科にかかる患者にこういった適応障害は増えているということだった。

 昔なら3年寝太郎という話で済まされたろうが、今では引きこもり、ニートということになるのだが、3年寝太郎は、3年毎に起きて村の役に立った。昔の人は、そういう人が3年毎にでも人の役割を果たしてくれることを願いながらこの話を作ったのではないだろうか?もしかしたら本当に実話だったのかもしれないが、今の現代社会でも親は子供が自立することを願ってやまないだろう。

 話は平易で判りやすかったのだが、如何せん一般向けの総論に近く、今必要としている部分への深い部分は無かったため、実際の現場でどのように対応するかという手助けは、個別に対応するしかないようだ。

 あの場で、個別の対応を話せば切がなく、かかりつけ医に対応をお願いするしか手立ては無いということが結論だった。本来治療にあたる医師が難しいといっている事が、現場の管理者にしろ上司にしろ、どのように対応するか判断するのは困難だということである。
 
 早めの判断と、適切な医療という基本的なことを原則にするしかないというのが「心の病」の難しい部分で、やはり現場では、おかしいと思いながらも、それが本当におかしいというところまで行かなければ対応を取りずらいという難しい面がある。

 人間生きていれば色々な壁にぶち当たり、落ち込む事もあり、それが1週間程度続くこともある。それが長くても表面上は仕事をしていれば中々深刻な状況とは気づきにくい。
 昨日の話では、それが2,3週間続けば治療の対象ということであったが、一般的な会社では、その時期も見過ごされやすいのではないだろうか。

 むずかしい。