皇居周辺

 曇り、空の半分は青空が顔を覗かせている。時折雪の結晶が舞い降りてくる。自分としては、今年初めての雪を見た。正確に言えば霙はすでに経験済みである。
 空を見ると西の空に灰色の雪雲があり、その真下辺りは霞んでいるので、もしかしたら雪降りなのかもしれない。その一部が風の乗って飛んできたのだろうか。


 土曜日は、東京に行ったのだが、皇居周辺の通りを歩くと土曜日というので皇居周辺を走るランナーの数が半端ではなかった。
 例えるなら、ランニングコースを一般の人が歩いている状況で、更に右回りと左回りの人が走っているため極めて危ない状況である。
 確か、ランニングは、陸上競技場と同じように左回りを推奨していたと思ったのだが、法律ではないのでやはりその中にはへそ曲がりが必ず居る。
 また歩く人は、それには当てはまらないため行きかうことになる。さらに歩く人のスピードもまちまちなのでそれを追い越す場合、またそれを避けるためランナーがすれすれに横をすり抜ける。

 皇居周辺は、適度なアップダウンがありランニングコースとして適している。それだからランナーが集まってくるのは良く判る。天皇陛下が住んでいる森の周囲を庶民が走り回っている風景は何となく東京らしい。

 可能なら隣の片道三車線の道路の一車線をつぶしランニングと自転車用のコースを作り歩行者と分離すれば、もっと皇居周辺はランナーにとって格好の練習コースになるだろう。

 それにしても、ランナーの若年化傾向には恐れ入る。それも美容のためか若い女性の姿が増えているのも最近の傾向だろう。
 昔なら、日焼けをしやすい陸上競技は若い女性に嫌われていた。そのため、若い女性は、むさくるしく汗臭い男性の中で掃き溜めに鶴という存在だったはず。
 しかし、それも時代が変わり、美容と健康のため走る女性が増えたことは喜ぶべきことだろう。確かに走る女性の姿は、美しい。
 そんな姿を見ていると自分も走り出したくなるのだが、ちょうど数日前また腰痛が再発したため腰には腰痛ベルトという状況で、歩くのも苦しいくらいなので、走る人たちがうらやましく思える。

 北海道も、そろそろ屋外での練習も11月いっぱいというところで今年の練習おさめの時期も近い。体は、冬眠に備えて食べる熊のように人間も太りだす時期である。
 それに抗う生活をしなければと、あの大勢の走る人たちの姿を見て改めて感じてしまった。