規制

 晴れ、気温は低い。水溜りの氷は完全に凍っている。


 今まで日本や世界で色々な産業に対する規制が政策的に行われてきた。例えばリサイクル事業などは、当時はリサイクルのための費用が新しく作るよりコストが高いため、産業界には不満があった。

 しかし、そのリサイクル技術も資源の供給不足、資源高が今後予想されるようになると、その技術を曲がりなりにも進めてきたことが成果を生もうとしている。
 
 またその規制の良い例に、車の排気ガス規制がある。あれも当時燃費が悪くなるとか、車両価格が上がるなどといった不満の声があったが、昔のように黒煙を上げて走る姿は見無くなった。更に昔よりも燃費が良く、車両価格も横ばいである。それも規制があったからそれをクリアーしようという技術者の力が発揮できたのだと思う。
 もし、その規制が無ければ技術は別のところに費やされただろうし、これ程車の環境への配慮がなされることはなかっただろう。まさしく規制があったから技術力も進歩していったという見本だろう。

 ただし、規制も全てが良い方向に作用しない場合がある。それは例えば、少数の企業による独占である。独占で守られているうちに企業の体質が強化され新しい方向性が出てくれば良いが、必ずしもそうならないケースがある。
 守られているが上の安心感が技術の進歩を遅らせる。その例が電力業界だろう。国の重要なインフラのため各地方で独占する仕組みがある。そのためお互いの電力を有効に利用する体制が整わず、価格競争や技術競争も無い。
 もし競争があれば、電気代は下がるだろうし、送電ロスの対策も今より数段進歩していた可能性がある。その競争を抑えるための規制が新しい技術の発展を妨げているように見える。

 その規制の大本は役所であり政治である。その政策能力が低ければ低いほど国の活力は失われる。能力が無ければ規制を撤廃した方が効率的である。

引用 47news(http://www.47news.jp/CN/201012/CN2010120701000648.html) 

都青少年条例改正の成立訴える 性描写規制で石原知事
 過激な性描写の漫画やアニメの販売を規制する東京都青少年健全育成条例の改正案について、石原慎太郎知事は7日の都議会本会議で「子どもを取り巻く現状の改善にこれ以上猶予の余地はない」と述べ、改正案成立の必要性を訴えた。

 この問題も規制の一つである。まだ改正が成立していないので何とも言えないが、自分一人の世界なら別に規制の必要が無いと思うが、多くの子供が出入りするコンビニに堂々とあからさまな表紙の成人向け雑誌が展示されているのはいただけない。
 こういったものは、ある特定の店にひっそりと展示され売られているのが妥当ではないだろうか?

 昔、怪しい店にビニール袋にくるまれたビニ本というものがあり、今では何でもない描写の本が売られていた。昔が異常だったのか今が異常なのかと言えば、今の方が異常だろう。昔、ある意味罪悪感を表現しながら売られていた種類の雑誌が、コンビニで少年漫画と同じ棚に並べて売られているのであるから。

 規制があればあるほど、別な意味で違った方向へ発展する可能性があるが、少なくともあまりにも自由にそれを見せつけることは、余り環境によろしくない。普段の生活は常識ある光景が広がってほしいし気持ちはする。