稚内のアザラシから考える

 曇り、気温はマイナス10度近く、寒さがぶり返してきた。今が北海道の最低気温の頃でこれが過ぎれば徐々に上がるはず。


引用 日本テレニュース(http://news24.jp/articles/2011/01/24/07174727.html

千頭以上のアザラシ…漁業関係者に影響

< 2011年1月24日 18:54 >

 日本最北端に位置する北海道・稚内市に最近、1000頭以上のゴマフアザラシが集まるようになり、観光客に人気となっている。しかし、数が増えすぎてしまったため、漁業関係者に影響が出ている。

 稚内市の抜海港には、アザラシの様子を一目見ようと、連日、観光バスが乗り付け、人気の観光スポットになっている。しかし、アザラシが増えすぎてしまい、先月には1274頭が確認された。防波堤の前にできる砂場の居心地が良いのが原因とみられる。

 この話題は、昨日のNHKローカルニュースでも放送していた。

 この原因が、どうやらオホーツク海の流氷の動きにあるらしい。遠くシベリアやベーリング海で作られた海氷が海流に流され北海道のオホーツク海まで流され海を埋め尽くす。

 それがオホーツクの観光名所となっていたのだが、近年その流氷が中々たどり着かなく成って来た。それは、明らかなことである。

 普段なら今頃の季節海一面を流氷が占めるため、樺太などにいたアザラシも容易に海を渡ることは出来ず、北海道まで来るのは少数だった。

 しかし、海の水が凍らなければ、泳いで渡るのは容易な距離でもあるため徐々に稚内まで移住してきたようなものである。

 このように、地球上のエネルギーの放出は膨大になり大気中の温度は正に極限に達しようとしているわけである。(極限がどこにあるかは判らない)

 エネルギー保存の法則により、大気中の不安定な温度差は、不均衡を生み、それを戻そうと大気は動く。正しくそれが大気の流れである。

 閉めきった体育館のような大きな部屋のスミでロウソク一本に火を付けただけで僅かな対流が生まれそれが体育館全体に広がる。

 その流れは、エネルギー供給が不変であれば絶えず起こり、それが何時しか偏西風のようなあたかも定常的な動きをする。

 しかし、その気流も一定ではない。どこかにエネルギー差が生まれるとそれまで一定であったものがまた違った動きを開始する。それは鳴門の渦が何時も同じところに出来るのはなく移動し消えて行くのと似ている。

 絶えずエネルギーを均衡させようとする力が働くことで更にバランスを欠く動きになるのである。

 地球上の気象の変化も、人類が放出するエネルギー以外にも、太陽光であったり、月などの引力などが有るため一概に言えないが、その時々のエネルギー変化は混乱を生み出す。

 今の状況が異常気象ではなく、エネルギー変動の一つでしか無いのだが、地球と比べて僅かな時間しか生きられない人間にとっては、その些細な変動が異常に思えるわけである。

 その些細な変動の渦中に生きる人間にとって、その変化は、正しく一大事である。それによって多くの人間の命が失われるからである。

 

 今回のアザラシの騒動も、地球環境の変化にもたらされた変動の一つではあるが、今後どのような事が起こるか人間には確かめることが出来ない。それ程、一人の人間が観察できる時間は僅かである。

 

 このまま行けばもしかするとノアの箱舟の様な事態は発生する可能性はあるだろう。南極と北極の氷が完全に融ける日もやってくるかもしれない。それを確かめたいと思うが、もし自分が確かめられることになるとそれはそれで生き抜くことが厳しい環境ではあるだろう。