原発事故

 晴れ、雲が浮かんだ青空。気温は低いがマイナス5度くらいか。


引用(http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110325ddm041040097000c.html

東日本大震災:福島第1原発事故 作業員被ばく 困惑の作業員「全力でやっている」

 ◇硬い表情で

 東京電力福島第1原子力発電所3号機の復旧にあたっていた作業員3人が被ばくした問題について、現地に社員を派遣する協力会社の役員は「現場の安全管理を徹底してほしい」と東電側に厳しく注文を付けた。現場の同僚作業員らは「状況がよく分からない」と困惑しつつ「みんな全力でやっている」と硬い表情で語った。

 復旧作業に社員2人を送る予定という福島県双葉町の協力会社の男性社長(74)=さいたま市に避難中=は「放射性物質を含んだ水につからないよう足場を組んだり、ゴム製の長ズボンをはいて作業をするのが普通で、通常なら考えられない事故だ」と指摘。「社員を送る身としては『命懸けで行け』とも言えないので、現場の安全管理を徹底してほしい」と東電側に強く求めた。

引用 時事通信http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011032500097

線量計故障と思い作業」=被ばく作業員らに聞き取り-現場未確認「大きな反省点」

 福島第1原発の3号機タービン建屋地下の水たまりで、東京電力の協力会社の作業員3人が大量の放射線を被ばくした事故について、東電は25日未明に会見し、作業員の一人が「作業中に全員の個人線量計のアラームが鳴ったが、故障したと思い込んでいた」などと話していることを明らかにした。事故前日の現場の放射線量が低かったことが背景にあるという。

 水たまりの水には放射性のヨウ素セシウム、コバルトなどが含まれ、合計の放射能は1立方センチ当たり約390万ベクレル。運転中の原子炉内の水の約1万倍で、損傷した燃料棒から放出された核分裂生成物の可能性がある。3号機のタービン建屋に隣接する原子炉建屋では14日に水素爆発が起きた。

 3人のうち、放射線によるやけどの疑いで福島県医大病院に搬送された30代の男性(線量計の被ばく線量180.07ミリシーベルト)と20代の男性(同179.37ミリシーベルト)は東電と直接契約している会社の社員で、放射線業務従事者としての経験は11年と4年。搬送されなかった30代の男性(同173.00ミリシーベルト)はこの会社の契約先の社員で、経験は14年。(2011/03/25-06:51)


 上記2つの記事を読んでだが、東電は、現場作業を協力会社と呼ばれている会社の作業は丸投げしているようだ。確かに緊急の作業を行っており、人員の余裕が無い環境、しかも実作業に直接東電の社員が係らない状況で東電からの指揮命令系統が働かない状況は容易に想像がつく。東電は、間違いなく現場管理を行っていない。

 最初にこの事故が起きた時、東電の記者会見があり現場の状況を伝えており、楽観的な印象を持った。しかし、それは現場に事情が分かる東電社員がおらず、協力会社の社員がすべて状況を把握していたからに他ならない。

 もし、迅速にこの状況を確認して対処していたならこれほどの災害にならなかった可能性がある。まさしく人災である。さらに今回の対応に当っている、原子力保安院の権限についても疑問が出てきた。本来なら、現場できちんとした指揮命令および監督をしなければならない立場の人間がいないということである。

 今回の作業環境は劣悪である。日頃から東電の社員は、この環境を怖れ汚い仕事は協力会社の社員に任せていたことは容易に想像できる。

 本来なら危険な作業にあたる者に対して普通の管理者なら、短靴での作業はさせないはずである。作業がしにくいあるいは作業着が無いというのならそれこそが問題である。事故からこれだけの日数が経っているのに現場にまともに資材が用意されていないというならもう会社として東電は成り立っていない。

 さらに東電の協力会社の責任もある。確かに下請けでさらに実際の危険な作業に当たっているためという緊急の理由があるかもしれない。しかし、自分たちが被害に遭えば会うほど今後の作業が余計に困難なものになる。慎重な作業をするべきだ。

 現場の作業に当たっている作業員の方を非難するつもりはない。称賛されるべきである。