アジアカップ

 晴れ時々曇り、東の空に雲が多く残っている。丁度頭の真上辺りはぽっかり穴が開いたように澄み切った青空が顔を出している。気温は、マイナス10度を確実に下回っている。非常に寒い。


 昨日は、サッカーアジアカップの日本代表の試合を見て寝不足だった。最後の表彰式まで見たのだから当然である。

 試合の感想を書いてみることにする。

 試合は、疲労による体力消耗を少なくすることをオーストラリアは選択したように感じた。前のFWが必ず一人残り後ろからのロングボールを受けることを徹底していた。その戦術は日本対して有効で、かなり日本は守備的に守らざる負えず日本の攻撃を防ぐ意味で良い方法だった。

 日本は、攻撃に移れず更に中盤が厚いためそこを頭越しに攻撃されると中盤は下がるためどうしても前目で走れる選手が必要なのだが、前で残っているのはFWの前田選手のみ、相手のDFは長身で屈強となれば中々上手く来たボールをコントロールできないという悪循環であった。

 それでも、前半の半ばからオーストラリアの運動量も落ち、日本もそれに合わせて前にボールを送ることが容易になり何度か好機も作ったが、両者無得点で前半を終了した。

 後半は、前半の試合で浮いてしまった藤本選手を変えてくるだろうと考えていた。日本の攻撃の回数が少ないためどうしても球が回ってこず、相手の攻撃を防ぐための守備時に後ろに下がっているため有効な動きを取ることが出来なかったからである。
 
 しかし、後半の選手は前半と変わらず同じ作戦で日本はスタートした。案の定、オーストラリアは、前半と同じようにロングボールを多用し、日本のラインを下げさせる方法を繰り返す。漸く跳ね返して日本が攻撃に移っても一発のロングボールによるカウンターで危機を迎える。

 奏功しているうちに日本のベンチが動き、岩政選手を用意する。自分の考えでは藤本選手の代わりに入れ、今野選手をひとつ前に上げスィーパーの役割をさせるのだと思った。そして遠藤選手をひとつ前に上げることで相手のロングボールに対する守備を行うと。

 しかし、布陣は、再度の長友選手をひとつ前に上げサイドハーフ気味に攻撃に比重を置かせるものであった。そうすることによって内田選手が前にいる藤本選手とかぶって前に上がれない部分を上がれるようにした。

 これによって、相手の攻撃の多くを防ぐことが出来るようになり、前に走れる選手を置いたことで日本もサイドから攻撃を繰り返すことが出来るようになった。

 それでもお互い得点を入れることなく試合は延長に入る。お互いの体力はもう限界に来ていた、お互いボールへの反応は遅く、足もなかなか動かないが、日本側の方がまだ走れる選手が残っていたことが勝敗を分けた。それは勝利への執念の差と言っても良い。
 そして交代出場した李選手が決勝ゴールを決めて試合は日本の勝利となった。


 そして一夜が明け、朝のニュースでダイジェストを放送していたが、既にその映像は過去のものとなり感動は徐々に色あせる。