放射性ゴミ

 曇り時々晴れ、気温は朝から10度を超えている。日中は夏日になりそうな一日である。


 福島原発事故由来のの放射性のゴミの処理が問題となっている。

 放射性廃棄物の処理は、放射性同位元素で汚染されたものを安全に廃棄するための法律である「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」によって廃棄の方法が定められている。

 時折、一般ごみに放射性同位元素が紛れ込み、それを不用意に触った人が、放射線障害により死亡するという事件が起きている。


 医療用でも放射性同位元素を用いて、治療、検査を行うのだが、その際発生した放射性廃棄物は、今回福島県周囲で観察される環境線量と比較して遥かに低いものが厳密にドラム缶に密封され廃棄されている。

 例えば検査に使用する放射性同位元素は、殆どが半減期の短いものを使用しており、廃棄される汚染物の放射線量率は限りなくゼロに近いものである。しかし、そのような廃棄物も厳密に集荷され、処分場に運ばれ、保管あるいは焼却処分にされている。

 今回、福島原発の敷地内に貯められた、放射性同位元素によって汚染された水と比べれば遥かに影響が少ない。しかし、今まで放射線というものに過大な管理をしてきた割には、今の状況は本当に真逆である。

 はるかに環境に影響の少ないものと考えられる医療用の放射性廃棄物を厳重に管理し廃棄処分していたのに、それよりもテラの単位で汚染されたものを海に投棄しているのである。
 
 ある意味考えられない事態である。更に福島県内で放射性同位元素で汚染された土、草も、厳密に処理しようとするなら、その処理に係る費用は、天文学的数字になるだろう。日本の放射性廃棄物の処理のビジネスモデルは完全に崩壊したと言って良い。

 もし福島県内の汚染された土やごみを一か所に集めたとしたら、その地は当分立ち入りできないほどの場所となるだろう。広く薄く影響を及ぼすか、一つに集約して濃度を高めるかの選択である。
 もし今回国が、放射性廃棄物の処理を緩和するとしたら、全てのものに対して緩和する必要があるだろう。そうでなければ厳密な管理などできないだろう。