家電

 曇り、日中は晴れるらしい。気温は、12,3度である。

引用 読売新聞(http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110615-OYT1T01312.htm) 

日立、テレビ先端技術販売へ…自社生産に見切り

 日立製作所が、赤字のテレビ事業で生産拡大による収益改善は困難だとして、関連技術の外販に乗り出すことが15日、明らかになった。

 最先端の省エネ・高画質技術を直接、世界の新興メーカーに販売する「知的財産権ビジネス」に軸足を移す。日本の家電メーカーは主力の薄型テレビの値下がりに苦しんでおり、日立の方向転換は他メーカーにも影響を与えそうだ。

 日本の家電の将来が見えてきた。いくら技術を輸出しても、実際にモノづくりをしなければ早晩ノウハウが枯渇するのは見えている。

 白物家電に続き、液晶テレビからの撤退は、日本を支えてきた基幹産業の柱が一つ消えていくことを意味する。

 日立は、事業整理で不採算部門をどんどん切り捨てている。スクラップアンドビルトが上手くできていれば良いが、傍目には、肥大化会社を整理しているようにしか見えない。

 不採算部門の整理は、会社の命運を掛けることである。その部門を切り捨てることは、今まで蓄えた技術の他に、その技術を使いこなす人員も整理することになる。再度、同じ事業を行おうとしても、それ以前の人員を回復することは困難な作業である。

 日立は、重工から家電まで大きな企業体であり。まさしく日立グループ内で何でもそろう体制を作ってきた。しかし、その図体の大きさに比例して色々なものを効率的に動かす能力はついてこなかったように見える。

 それは、今の日本企業のすべてに言えることである。世界の潮流に乗り、肥大した本体を整理するためにリストラを繰り返してきたが、そのリストラされた人間が、新たな事業を起こす循環を築くノウハウを持ち合わせていないばかりに、ただ、不採算部門を切り売りあるいは捨てるだけでここ数十年過ごしてしまった。
 
 もう既に、ジャパンアズナンバーワンと言われた面影を失いつつある。本当に今後の日本は暗いトンネルに入りかねない状況である。

 今後ますます生き残りを掛けた戦いが始まる。日本の衰退は今後緩やかに続くと思われていたが、今度の大震災の影響で、数年の内に日本の衰退が明らかに成るだろう。
 そのどん底の日本から這い上がることができる人材の育成こそが今の団塊の世代には必要である。それができないのなら団塊の世代は、一刻も早く退場すべきである。