日本勝利

 雨、夜中から降り出した。そのため湿度は非常に高い。

 夜中、2時前寝苦しさに目を覚ました。扇風機をかけて寝てたせいもあるが、風に体を冷やしすぎたらしい。一度目を覚ましたら寝れなくなり、今話題のなでしこジャパンが活躍する女子サッカーW杯を見ることにした。

 準決勝の第一試合は既に始まっており、フランスとアメリカが戦っていた。両チームとも日本女子と比較して体格のたくましいことはその比ではない。
 
 試合は、フランスが同点に追いつき一気の逆転を狙い攻勢を強めるが、アメリカの壁を中々破れない。シュートの精度が今一つの所があり、ゴール前の守りを固める相手を中々崩すことができない。

 フランスが攻め疲れた所に、アメリカは選手交代で新しい選手を入れた途端、攻めのスイッチが入る。足が止まったフランスは守りに入るが相手を撥ね退けられず、CKから失点、その後追加点を入れられそのままゲーム終了。
 
 アメリカが3−1で貫録の勝利を飾る。

 その後1時間弱の時間を置いて日本の試合が始まる。

 相手のスウェーデンの選手の体格は、日本選手が小学生の体格なら、大人である。常に見下ろす位置に視線がある。日本が勝つとしたら相手の足元に絡み、ボールを上手くコントロールさせないようにするしかないと思っていた。
 
 試合開始早々、日本の横パスがカットされ、相手に豪快なミドルシュートを決められる。幸先が悪い得点であったが、かえってこれで相手が引いたことで、ある程度攻めやすくなったのかもしれない。更に相手のラフなアタックが悉くファールになったことも幸いした。
 
 このW杯の審判は女子の大会だけあって全て女性である。立つ位置が悪いためか、結構感覚で笛を吹く審判が多い。そのため相手の寄せが激しくファール気味でも流される傾向が強い。

 そのため相手のファールが続くと徐々に相手も無理にアタックしてこなくなる。そのため後半日本側のパスは非常に良く回ることになる。

 前半、日本の得点は無理かもと思っていたところ、日本側が上げたセンタリングに飛び込んだ川澄選手が相手選手に後ろから押されヘッディングをミスするが、倒れかけた腰にボールが当たりゴールに入ってしまった。まさしくラッキーゴールである。

 1−1のまま前半を終えると後半は、全く日本のペースとなる。相手のスウェーデンは、準々決勝が二日前と日本より間が一日少ないせいか体力的にきつかったようだ。
 また、相手のスウェーデンのワントップは精彩を欠き、日本のオフサイドトラップに掛かり満足にシュートが打てないのも幸いした。

 後半半ば、日本の攻めで相手のゴール前をボールが往来し、シュートをGKがはじきその浮いたボールを澤選手が頭で決める。

 更に、飛び出したGKの頭越しに、この日の先制点をたたき出した川澄選手が見事に3点目を決めて、日本の勝利を確実なものにした。その後相手の攻撃もいなし、最後は時間稼ぎで終始し、試合終了。

 日本が3−1で勝利した。決勝はアメリカと行うことになった。

 日本は、アメリカ遠征で2連敗と、分の良い相手ではない。しかし、ここまで来たからには頂点を目指して欲しいものである。選手たちも試合後のインタビューで頂点に立つと宣言していた。