徐々に

 朝、6時過ぎから雨が降り出した。今日一日雨模様らしい。気温もぐっと下がって朝方は20度以下になっている。

 平日、国道を走ると、ついひと月前までは見られなかった、取り締まりをやっていた。大震災以降、北海道から警察官も大勢派遣されていたため、殆ど速度違反の取り締まりは皆無と言って良かった。
 それが、徐々に警官が戻ってきたことで取り締まりも普段通り始まったのだろう。

 まさしく、時間は否応なく動いていることを実感させる。まさしく昨日の日常は、今日の日常と少しずつ変化しているのである。

 
 大震災の復興も遅々として進まないように感じるが、曲がりなりにも原発の冷温停止に向けて作業は進んでいる。また被災地も今日の新聞では、福島の避難地域の縮小が言われている。それも時間が経つことで復興がやはり進んでいると言うことの証である。

 風向への道程も、時折明るい話題、あるいは目覚ましい復旧があればそれなりにスピード感を感じさせるのだが、汚染牛肉、原子力発電所汚染水の浄化装置の故障など、継続的にマイナスの話題が途切れなく出るため、何だかちっとも事態が改善していないように感じさせるが、そうでもないのである。

 ただし、以前の街並みに戻るにはやはり長い時間が必要で、更に行方不明者の遺体はまだ収容されていないという現実がある。それは、短時間で解決するわけにはいかず、まだまだ時間が必要である。

 願うとするなら、また同じような大勢の犠牲者の出るような災害が起きないことである。