がれき

 曇り、昨日の吹雪で10cm程の雪が積もっている。気温はマイナス5度くらいだろう。

 今日の新聞の広告に環境省の全面広告があった。

 それは、去年の震災のがれきが山のように映った写真である。この後片付けがまだできていないから協力しましょうという意味だと思う。

 しかし、その写真は別な意味で感慨を覚えさす。それは、あの瓦礫の中に犠牲となった方々の大事な記録が閉じ込められているという事である。

 

 霊的何かが閉じ込められているなどという、怪しい宗教的な意味ではない。人が生まれてその時々に手に入れた思い出の品々のことである。それは、一つの石ころでも、家の柱でもその人にとって何か思い出を記録してきた品々が、大きく積み上げられ、まるで震災の墓標のように存在するという事である。

 あのように一か所に集められ、山のように積まれた姿は、ゴミの山の様であり、そうではない今にも動き出しそうな怪獣のなれのはてなのかもしれない。そういった想像を働かせる。

 しかし、何時までもそのままで置いて置くことも、この先の未来に向けて歩み出すには、障害にしか過ぎない。片付けなければそこでまた生活をすることもできない。

 できるなら日本人の力を合わせて処理すべきものだろう。ゴミの持ち込みをまるで毒のように毛嫌いする人もいるが、我々の体の中には、既に充分放射性同位元素は取り込まれている。

 その量がわずかに増えたからと言って、体に影響を与えることは無い。積極的にこの問題に取り組まなければ、我々の未来は無いとおもう。それの方が、日本にとってマイナスであるという事を知らなければならない。