シリア内戦

 明け方は大雨だったが、その雨も今は止んでいる。気温も少し生暖かい。このまま雨は止み、晴れの天気に変わるようだ。

引用 AFP通信(http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2895153/9363524?ctm_campaign=txt_topics

 

【8月16日 AFP】シリアの首都ダマスカス(Damascus)で15日、国連停戦監視団が宿泊するホテルの近くで大規模な爆発があり、軍当局者によると少なくとも5人が負傷した。反体制派・自由シリア軍(Free Syrian Army、FSA)が犯行を認めた。

 ホテル「Dama Rose」近くに止まっていた燃料輸送トラックが爆発し、トラックには大きな穴が開いた。シリアの副外相によると、国連監視団に被害はなかった。監視団はこのホテルを本部として利用している。

 FSA司令部の幹部は「爆弾攻撃は政府軍司令部を狙ったものだ。ダマスカスでの日々の軍事行動を決定する軍当局者とシャビハ(Shabiha、親政権側の民兵組織)の会合を妨害するためだ」と明かした。

 昨日、札幌で行われていたキリンカップは、W杯予選に向けての調整試合という意味合いであったが、その最終予選の次の試合は、中東のUAEである。

f:id:intol:20120816075724j:image:left シリアは、その中東にある国である。今そのシリアは、内戦状態にある。

その内戦の発端は、アフリカのチュニジアで起きたジャスミン革命だった。その流れでアフリカ、中東へと飛び火し、今も紛争状態にある国が多い。その紛争の原因が、民主化運動というのも一連の流れである。


 その内戦により、多くの戦死者が出ている状況で、国連も国連軍を派兵しているが、効果は上がらず、このような事件が頻繁に起きている。

 シリアは、共和国制で他のアラブ諸国のように王族が支配する国ではないが、1970年ハーフィズ・アル=アサドがクーデーター後大統領となり、国の実権を握った。その後、ハーフィズ・アル=アサドが死去後は、息子のバッシャール・アル=アサドが大統領になるという、こういった国で良く見られる支配者による権力の継承が行われている国である。

 更に絶対権力者による親族やその取り巻きを中心とする国の統治を行っており、それが国民の不満に火をつけたという状況である。

 はるか遠くの中東の地で起きている戦争は、日本にとってあまりにも現実離れしている。しかし、実際のその結果、多くの人間が血を流し命を奪われているのである。今の日本の竹島尖閣諸島の衝突は、ある意味生易しい状況ともいえる。

 人は、憎しみをコントロールしている状況では、大きな状況の変化を望まない、しかし、そのコントロールが一度崩れると大きないさかいとなる。それは、人と人が同じ場所で生活している環境では良く起こることである。その際、手に持っているのがお茶碗やコップでは無く、自動小銃やロケット弾ではないだけである。

 今回の、韓国、中国との衝突もあながち、大きな紛争のきっかけになる恐れもある。それをコントロールできるかできないかで大きく情勢は変化する。そのコントロールできる能力が日本に有るかというと甚だ疑問であり、それは韓国や中国も同じである。

 大きな争い事が無く、国と国との駆け引きが有ったのは、経済面だけである。その国と国との争いについても日本は、自由主義経済の元で、何ら手出しをせずただ企業の争いを見ていた感が強い。

 そういった駆け引きができない、或いはその能力が無い国が、この先の状況をコントロールできるかというと甚だ心もとないというのが現状である。今の民主党政権が危機管理に対応できるというのは、福島の件でも明らかで、できないというのが正しい。

 今の日本の政治は、まさしく衆愚政治の見本のような状態である。政治的能力者が居ないばかりか、官僚も自分たちの保身のために動き回るばかりで、何ら解決策を出すことができない。行き当たりばったりの政治しかできない。

 今回の事件で、強気の外交も必要だが、寝技で判定勝ちを取るような実利を得る手法も同時に必要である。その辺りの懐の深い人間が政治の舵取りをしていかなければならないが、政治家を見渡したところ2世のボンボンばかりで余りにも危機対応に心もとない人間ばかりで絶望を感じるのは私だけだろうか。

 シリアの話から色々脱線するが、遠くで行われているために肌で感じることができない戦争の恐怖が、今回の竹島尖閣諸島問題で少しばかり日本国民には感じられたのではないだろうか。その意味で中東の現実を知る必要が日本人にはもっとあるだろう。