クマ出没注意

 晴れ、快晴である。今日の朝の気温は、10度を下回る。今月が終われば11月初冬となるのだからこの気温はふつうである。今までの暑さが異常なだけだった。


 今朝の話題は、やはりノーベル賞受賞だろうが、その話はしない。きっといたるところでその話が出るだろうから。

 今年は、例年以上に熊の市街地での目撃情報が増えている。2、3年前から真駒内での熊の目撃情報が続き、それが徐々に札幌の市街地全域に範囲を広げ始めていると言って良いだろう。もしかすると、冗談で言われる札幌の大通を熊が歩いているという話は将来本当になるかもしれない。今朝も、西岡公園で熊の目撃情報がニュースとなっていた。

引用 NHK(www3.nhk.or.jp/news/html/20121008/k10015587911000.html)

8日朝早く、札幌市豊平区の住宅地の近くにある公園で親子のクマが目撃され、札幌市はこの公園や近くのキャンプ場への立ち入りを禁止するとともに周辺の住民に注意を呼びかけています。 8日午前4時すぎ、札幌市豊平区西岡の「西岡公園」で「親子のクマがいる」と近くに住む人から警察に通報がありました。

 西岡公園は、支笏湖から札幌の市街地に向けて続く森林の境界辺りに存在する。間にゴルフ場なども点在するが、殆ど人目につかずに移動できる場所にある。


 熊の生体数は、道内ではヒグマがメインなのだが、凡そ2,3千頭らしい。その数が多いか少ないか、市街地ではめったに見ないため少ないとも思えるがどうなのだろう。

引用 日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0505Y_W2A001C1CR8000/) 

北海道にヒグマは何頭いるの?――。里山や住宅地への出没が目立つ北海道で、12年ぶりに生息数調査が始まった。前回調査(2000年)では生息数を1771~3628頭と推計したが、「1万頭はいそう」「いや捕獲しすぎ」と意見が分かれる。道は正確な生息数を把握してトラブル対策に生かす考えだ。

 市街地の目撃情報が増える都度、ヒグマ駆除という名目で、射殺されている。その数は、北海道庁の報告では、年々増えてきており、昨年で825頭、今年で既に416頭(H24.9月まで)となっている。引用(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/file.jsp?id=547597

 その数は、年々増えておりもしかすると個体数は増加しているのかもしれないと思わせる。想像であるが、野生のシカがこれだけ増えているからそれを餌とするヒグマが増えてきていても可笑しくは無い。

 ヒグマは、縄張りを持つことが知られているから、例えばその境界とする縄張りが混み合えば、それからあぶれたヒグマはそこから出て行かなければならない。そのヒグマが市街地に出てきているのではないだろうか?

 もう一つの考えは、森林の開発である。北海道も例外なく、山奥にまで人間が侵入している。その影響でヒグマが市街地に迷い込んでいるとも考えられる。

 野生動物であるヒグマと人間が市街地で共生できるかというとそれは簡単ではない。あちらは、人間も時と場所が違えば餌としか見なさない。もし空腹であれば襲って餌にしようとする。それに対して普段の人間は、ヒグマに対して無防備である。襲われてしまえば死を覚悟しなければならない。

 

 ヒグマを無闇に射殺すことは良くないことであるが、市街地の中をヒグマが悠々と餌を探して歩いていたとすれば、それを駆除するしか方法が無い。もし捕獲して、また森林に放したとしても、そこでヒグマのバランスが崩れればまた別のヒグマが市街地に逃げてくる可能性もあるわけで、上手い解決方法は見つからない。もしあるとすれば、クマ牧場のような施設を作りそこで飼育することぐらいだろう。それでも年間7、800頭の熊をそこで飼育するわけにはどれ程の規模の施設が必要か判らない。

 アニメに出てくる熊や、土産品店で売られている熊は、デフォルメされ愛らしくなっているが、そんな熊は存在しないことだけは確かである。