自民圧勝

 昨日は、20cm位の少し湿り気のある雪が積もったが、今日は晴れである。気温はマイナスである。


 昨日は、雪だったため投票率は下がると思った。前回民主党の圧勝を呼んだ浮動層の投票率は下がるのは当然である。そして戦況前から圧勝を伝えられた自民党が予想通り勝利を飾った。

 これからの将来を自民党に託す形になったが、どのように日本の将来を築くのかただ見守るしかないだろう。それにしても予想通りというか何というか、民主党の大敗振りは見事というしかない。3年以上も政権与党でありながら国民に対して信頼を得られていない現実を見直すべきだろう。

 

 しかし、恐ろしいのは、やはり国会議員の政党とういう縛りに対する希薄さが今後も増していくだろう。それはすなわち何か国難が持ち上がるたびに右往左往するという事だけは確実だという事である。

 安定多数を獲得した自民党でさえそれは現実問題として付きまとうだろう。その理由の一つが、やはり国会議員が多いという事は、それだけ考え方の違う人間が多く存在するとい事になり、昔のように派閥の力が強かった時代と比べ、その結びつきは希薄である。何らかの理由で徒党を組む相手を変えるのは容易であり。その見本が民主党という事になる。

 2,3年経てばまた自民党内部に異分子が現れ始め、色々な動きを繰り返し党を弱体化させることは確実だろう。全ての議員の考えが一致して行動できるほど自民党は一枚岩ではない。

 もし、また自民党が長期政権を維持したいなら、やはり国会議員の数を削減して置く方が正しいやり方であろう。それは、考えが違うという事をハッキリさせることが大切だからである。今の国会議員の数を考えれば、全ての議員の考えを把握することは難しい。その一人一人を説得して同じ方向を向かせるにはやはりその母数を減らしておくに限る。

 

 それは、小政党が生き残っている現実がある。もし、考えが異なる人の集まりであり政党が存在した時、その中での意見の相違は余り大きくはならない。そして重要なのは、考え方が異なり一緒に行動できなければ直ぐにでも分裂してしまうからである。それは政党の消滅と直結する。

 そういった意味で、維新と民主党は、組織として今後残りうるかの岐路に立ったと言える。維新は、橋下、石原という双頭の体をどの方向に向けるかでゴタゴタするだろう。そして議席も50以上確保したためそれが著名に現れることは間違いない。今朝のニュースでも、首班指名について二人の考えは異なっている。きっと橋下側が折れることになると思うが、それは日本維新の会という党が出来た時の考えと180度異なる考えを受け入れるという事になり、そこで亀裂が入ることは間違いない。

 また民主党も解党的に議数が減少し、分裂気味の党内をまとめる旗頭が居るかという事になる。それが誰になるかで将来は異なるだろう。あの党の人間自体が組織を動かすことについての方法論を持たない人間が多数を占め、党の中に素人が多い党は無いからである。

 自民が多数の議席を抱え、今後も一枚岩で行けることに疑問符が付き、維新は分裂可能性大、民主は党が消え去ることも考えられる。来年の参議院選挙前にそういった事が原因で政界再編成が必ず起きることは間違いない。

 それは、自民党の大勝により日本の不安定化が一層増す結果になる。本当は、安定を求めて自民党を選んだのだろうが、もう日本自体の構造的欠陥は、そういった安定ということが成立しない国になったのだという事である。