エルピーダ

 晴れ、少し風が吹いている。気温はマイナス10度くらいだろうか。

 東京は、雪らしいが北海道の日中は気温が緩み雪解けが進むそうだ。朝の風も春一番なのかもしれない。

引用 読売新聞(http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120228-OYT1T01032.htm?from=main6
 

 エルピーダが発行した社債と転換社債債務不履行(デフォルト)に陥った。
 発行残高は計1350億円で、2001年に破綻したマイカルの約3500億円に次ぐ過去2番目の規模で、製造業では最大だ。
 内訳は社債が450億円で、額面1億円。機関投資家向けだ。一方、国内発行の転換社債は計875億円あり、こちらは額面100万円で個人投資家も多く保有していたとみられる。

 エルピーダは、日本の産業の生き残りを支援するため国が金を注ぎ込んだ国営企業のようなものだった。

 それがあえなく撃沈したのは、やはり円高の影響で競争力が低下したことが原因で、見通しが甘かったとしか言えない。
 更に言えば、ここまで被害を大きくした責任は、会社を運営するうえで新規開発能力が何もなかったことに尽きるだろう。

 従来通りの製品を、ローコストで作り続けるには限界がある。そこで負けてしまえば何も残らないとなれば、陣頭指揮をとった経営者の責任は免れないだろう。

 エルピーダの前身は、日立と日本電気のメモリー製造部門だったわけだが、事業統合のメリットは余りなかっようだ。

 今までの企業の合併は多いが、同業種の合併程上手く行かない。それは、各々の会社が持つ社風であったり、思想の違いが自分たちの足を引っ張る形になる。
 
 お互いの不採算部門を合併しても、倍々ゲームにはならないのは承知で出来上がったものをどのように舵取りしていくかもトップの責任だが、合併後の社内体制も派閥が直ぐに出来上がり上手く行かなくなるのは歴史が証明している。

 まさしくつぶさないようにするが故の失敗例の一つだろう。

 最近、日本企業の赤字決算が目立つ。これだけ赤字が増えて大丈夫だろうかと思うような情報ばかりである。
 聞けば聞くほど先行きに不安がつのるが、この辺り一個人が心配してもどうにもならない。まさしく運命に従うまでである。