曇り、風は少し冷たい。予報では、日中20度を超えるらしいが、日差しが無いとそれを実感できない。
引用 東京新聞(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012053190070504.html)
関西広域連合は三十日、関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働について、条件付きで政府に最終判断を委ねる声明を発表した。これを受け、野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相ら関係三閣僚は同日夜、再稼働に関する四者会合を官邸で開き、周辺自治体は再稼働を容認したと判断。立地自治体の県と町の理解が得られれば、再稼働を最終決定する方針を確認した。安全に対する不安が強い国民の声を置き去りに、政府は再稼働に向けて走りだした。
この動きを見ると、将来的な脱原発派と言えども文句の一つも言いたくなる。ハッキリ言って、もう既に民主党政権は死に体になっている。
大飯原発を再稼働することは既定路線で、そこから始めるのは構わない。しかし、普通なら、将来のエネルギー施策を明らかにしてから稼働すべきだろう。明らかな将来の指針を示さず既定事実だけ作ろうとする政治家や役人の動きは、以前の自民党時代の原子力政策と何ら変わらない。
その姿は、左手を背中に隠し、右手で握手を求めてくるようなものである。右手で握手したが最後、隠れた左手から何が飛んでくるのかが判らない。そんな状況で握手ができるわけがない。
民主党政権も終わりが近づいているのだから、終わり際は、きれいな姿で退場してほしい。それが、民主党に投票した有権者の思いだろう。これなら、自民党政権が続けて政権を握っていても何ら変わりは無かったはずである。
日本がしなければならないことは、原発を今後新規に作らないという宣言をすることであり。つい最近まで稼働していた原発は、災害対策を検証の上、再稼働をし、原発の寿命をきちんと計算し、2,30年後にはすべて廃炉にするというスケジュールを表明することである。
原発を一篇に廃炉するには、今の状況では不可能で、只止めて維持するだけでも相当な費用が発生する。その費用負担にどこの電力会社も耐えられないだろう。しいてはそれが電気料金に跳ね返る。
その廃炉の工程を全ての原発でスケジューリングして、段階的に進めなければならないし、その段階で放射性廃棄物をどこに保管するのかを決めなければならないだろう。
それを国民に理解してもらうことが先決で、もし稼働するならその点だけでも政府がきちんと表明するべきである。何も将来の選択肢を示さず、取りあえず稼働してしまおうというのは、全く頭の悪い人間の行いである。
ある意味、頭の悪いふりをして国民が諦めるのを待っているのかもしれないが、それが未来の日本人に対して正直な態度であるのか一度考えてもらいたいものである。