柔道

 曇り、気温も朝6時で18度と低いが、湿度は高い。


 日本のお家芸と言われた柔道が、今回は悲惨である。男子などは、銅メダルのみで金メダルになかなか手が届かない。

 スポーツをする男子の思考が柔道というスポーツを知らない世代に徐々に移っているためだろう。昔なら、親の世代が、剣道、柔道というスポーツに慣れ親しんでいたため、子供にもそれを進めた経緯がある。
 しかし、その子供の世代も既に年老い、今の親の世代は、子供に柔道などという危険そうなスポーツは、進めないだろう。
 
 スポーツができる子は、サッカーや野球、バスケットなどに進み、それ以外の子がマイナーな競技に進むことになる。

 オリンピック柔道は、相手を如何に投げ飛ばすかを競うスポーツである。そこに精神論は必要ない。どんなにあざとく戦おうとも、勝てば官軍である。そこに日本の柔道と異なる部分が有る。
 それは、勝つなら正当に戦い勝ことである。それで負けるなら仕方が無い。負ける美学が存在するということである。
 しかし、競技となれば全く別物で、勝たなければ意味が無い、そこに精神修行としての日本の武道との違いが歴然と存在するのである。

 今後、この違いが、競技としての柔道に日本人選手は勝てなくなるだろう。そしてそれと同時に、日本での柔道は、一種の様式美として残るしかないのではないだろうか。