もう少しで冬

 雨、気温も9度。昨日の夜は、少し生暖かい風が時折吹いていた。これも台風の影響が強い。今週末に接近予定だった台風27号も場合によりは北海道に接近する予定だったが少し離れて通過する予定になっている。台風は接近しないがこの通過でシベリアからの冷たい空気が流れ込み一層冬に近づく予定である。とはいっても来週は11月、そういう事が起きても予定通りでもある。

 今日は、金曜日、漸く週末にたどり着いた感がある。更に今週は月末なので給料日という人も多いだろう。週末に掛けて札幌市内は混雑するのだろう。

 もう季節は秋物は終わり、冬物商戦が始まっている。来年の消費税アップを控え消費者心理はいか程なのだろうか?買い控えあるいは駆け込み需要どちらのだろう。

 福島の影響もあり貿易赤字は継続中で、この先これが黒字に転じることは無さそうな気がする。貿易赤字の大きな原因が、日本国内の工場が軒並み海外移転を行い空洞化が進んでしまったという事に尽きる。

 大きな工場が移転してしまえば、それに追随できるところは同じようについて行くしかない。それが出来なければ日本国内で生き残っていけないからである。そういった連鎖反応がここ数年で急激に進み、日本企業でありながら生産拠点は海外というところが増え、それが定着してしまった。この先、日本の産業構造はどうなってしまうのか想像するだけで暗くなってくる。

 高齢化社会を迎え、このまま進めば日本に住む半数が60歳以上という時代が来る。そうなれば働き手が居ないばかりでは無く、高齢者が利用する医療費を負担するのは不可能になって来る。今、医師養成大学の新設が言われているが、この先、その医師を今の給与で雇えるような社会が来るとは思えない。今のように全ての人に平等な医療を提供するには、それを負担する財源は何処にもなくなるだろう。

 更に、リニア新幹線などという巨大構造物を作ろうとしているが、この先それを維持していける財源がどこにあるのだろうか?以前にも書いたが、日本の隅々に出来上がった高速道路網を維持していくのは並大抵の努力では足りない。現実に、今高速道を走っていても、昔のような快適な乗り心地が減ってきている。その一つが道路の舗装である。昔ならいっぺんに行っていた舗装も部分舗装に変わり、所々できる段差は、高速で走る車にとっては障害物となる。そうやって経費を減らしているのが良く判る。あるいは、夕張に代表されるように、お金を掛けて建てた公共施設も維持するにはそれなりのお金が掛かる。それを考えて使わなければ屋根が積雪で落ちるような自体になる。

 そういった高価な公共物が道内のいたる所に建てられているが、この先補修、建て替えができる程自治体に余裕があるだろうか。

 今、国民はそんな未来を怖れ消費税増税を受け入れようとしている。それは目前に迫る急流が見える範囲に迫ってきたからである。急流を避けるためにはお金が必要である。それでも完全に避けるためにはボートの漕ぎ手を増やすしかないのだが、その人間を増やす目途は無い。消費税アップもボートを減速させるが漕ぎ手が漕ぐのをやめてしまえば急流にのまれてしまうのだろう。

 自分もこの先何年この世に生き残るか判らないが、出来ることなら楽に生きて行きたい。そのためには、現役の高齢者やこれから高齢者に成る人たちは、次の世代のためにつつましく生活しなければならないのだろう。そのつつましい生活の中に喜びを感じられるような生き方をするべきなのだろう。