産地偽装

 曇り、気温は10度以上と暖かい。アスファルトの道路には濡れた落ち葉が張り付いている。


 レストランの誤表示の問題、この表現は変えるべきだろう。意図しないで誤ったというのなら何十年も続くはずがない。これは間違いなく消費者が誤った認識で食事をさせるための詐欺表示である。テレビも本来なら詐欺表示とするべきだろう。それは、今までの付き合いからマスコミ自体もその辺を阿吽の呼吸で誤表示としているのだろう。

 今回の詐欺表示の件で検証しなければならないことは、本来なら高級な食材を使わなければならない(表示しているのだから)料理で安価な材料を使う事で利益を上げようとしたか否かである。もし、それを意図していたなら間違いなく詐欺罪だろう。

 今回の言い訳は、レストランの料理的には問題は無く、美味しく食べられたのなら問題は無いでしょということだろう。安価な材料でもこれだけ美味しく頂けるのだから料理人の腕にお金を支払ってもらっているのだという事だろう。

 テレビの番組に、料理を一流と呼ばれる店と大衆料理店の料理を食べ比べさせどちらが一流の店か当てさせるというものがあったが、食べなれていると思われ、講釈を垂れている○○夫人が間違うというのを見世物にしているのだが、結構外している。人間の舌には、余程の事が無い限り見分けがつかないし、食材も区別できないということを示している。

 だからというのもなんだが、店の雰囲気、サービスがプラスされて料理の代金が決まるものであって、その雰囲気を演出する一つでこのような行為が行われていたのだろう。

 

 できるなら産地表示をする場合は、きちんとした産地を明示しないようにすべきだろう。もし明示できなければ消費者も怪しい産地も交じっているのだろうという暗黙の了解というものが存在しただろう。何故ならそんなに大量に流通する程産地名のしっかりしたものは生産されていないだろうし、希少だからブランド名というものが存在する。

 可笑しいのは、今日の新聞のスーパーのチラシの産地名が非常に曖昧な表現になったことである。今までなら北海道の地名で表示されていたものが北海道産になり、更に曖昧なものは、北海道産などの国内産と表示されていたことである。

 間違いなく、用心のためにこういった表現に変えたのだろう。しかし、そうすると今までの産地表示は、嘘だったのかいと疑わさせるのも事実である。

 やはり、産地偽装や食材偽装は辞めるべきだろう。そしてできることならファミレスレベルでも材料の産地を明示するようにして欲しい。価格によっては、妥当な産地ということで納得して購入するし、もし自分が遠慮したい産地なら買い控えをする。

 一時期、福島産の物が売れないことがあり、健康に害があるものでは無いものが流通していると盛んに言っていたことが有った。あれなども、それを買う買わないは消費者に選択させることが正しくて、別の産地名を付けて売ること自体問題があったのだ。

 でもこの先TPPで日本の農業が壊滅すれば、否が応でも外国産の農産物を使わざる負えない時代がやって来る。本当に日本で作られたものはそれなりに高価に成り、買わないという消費者が増えれば自然と淘汰されるだろう。

 今の消費者庁くらいのレベルでは、安全な食品を流通させることができるような力が無いことが今回の一件で明らかに成ったことは、消費者が毒を毒と見分けれれるような能力が備わっていなければ、否が応でも口にするという事である。どんな高いお金を出してもそれは起こりうるという事だろう。