猪瀬直樹

 曇り、気温は10度、しかし風は強く肌寒さを感じる。

 今、話題の話は、秘密保護法と猪瀬東京都知事である。

 猪瀬都知事は、皆さんもご存知のように、石原都政時代に副知事となり何かと話題を振りまいていた。その前、小泉内閣の行革断行評議会の委員でTVで色々な事に対してぶった切る様はテレビ映えしていたなと思う。

 その時、自分などは、得てしてこういった人間は裏側に色々なものを隠しているという感じがしていた口である。正義を振りかざす人間ほど、正義を重要視していなく、その時々の権力にすり寄るものだということを経験上知っていたからである。

 小泉、石原というように劇場型の人間にすり寄り、そして自分もその一角に食い入ろうとした結果が東京都知事だったと思う。

 彼が最近こういった事をいった。引用 日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXNZO62652370V11C13A1L83000/

東京都の猪瀬直樹知事は15日の定例記者会見で、地方法人税の一部を国が再分配する制度について「地方の財布に手を入れる前に国が自ら歳出削減の努力をすべきだ」と批判した。2011年度の国の事業で予算執行率が5割未満の事業が16%にのぼり、1兆円以上が使われていないとする調査結果も発表した。

 確かに、国の予算執行が不充分だというのは判る。だが、地方税の再配分は、それとは別の話である。東京の繁栄は、地方の富を東京に集中させてきた結果である。そのために地方は疲弊してきている。若者は都会に流れ田舎には年寄りばかりという現実をどのように考えているか聞きたかった。

 地方分権を声高に叫び、地方の独立を唱えた彼が目指した日本は、地方に人を住めなくし東京の身を肥大化させることを目的にしているのかと思いたくなる。

 今回、徳洲会事件に絡み5000万円を受け取ったのは本人も認めている。それが個人的借金なのか、それとも賄賂なのかが今後の争点になるだろう。

 一部では、選挙資金の提供ではなく、東京都内にある徳洲会グループ施設に支払った補助金の見返りという噂もある。ここ数日の言い訳会見を見ても判るように、正義を振りかざす姿の陰に何かがあると感じさせるの十分な物だった。

 そういった意味で、本当の悪人は、それが判ったとしてもそれを上手く切り抜ける凄さがある。それが出来ないところに彼の本当に悪に成れない人間の弱さというものがあるのだなと思う。