軽自動車に軽油

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 今日の朝のニュースで、軽自動車に軽油を給油する人がいるという話題を報じていた。確かに軽という共通の漢字が使われ、軽油という油の種類がどういうものか理解できていなければ間違える可能性が高い。

 

 きっとこれからもっとそういう人が増えるであろうと思う。何故なら、知識は自分の物では無くクラウドの世界に有るからである。スマートフォンを手にして知らない知識は調べれば覚えなくて良いという世代がどんどん増えてくるからである。

 もし、軽油というものがどういう場で使われているということを頭の中に備えていたらきっとこういった間違いを犯すことはないだろう。間違った人も、給油する前に軽自動車に給油する油の種類は何か調べていたら良かったのだが、その程度の事は調べずにえいやとやってしまう人が多い。

 その理由の一つが、間違いをカバーするために、多くの場面で操作方法を丁寧に教えてくれるようになったからである。それは、人に教えるために人を雇うより、文句を言わずに24時間働いてくれるという理由もあるのだが。

 そのため、人間は物事を覚えなくなった。そのため、何時も機械任せであり、そういったものが無い時に途方に暮れるという人が増えてきている。ある意味、軽自動車に軽油を入れる人は、そういった不安を覚えず兎に角やってみようという挑戦者的な精神を持つ前向きな人なのだろう。

 今の流れは、必要な知識はネットからという流れになってきている。知識をリアルタイムで得られるなら自分の頭に入れるために必死に覚える必要もない。

 ウェラブル端末も実用化が進み、メガネ型のデバイスも世の中に出回っている。必要な知識を得るのに徐々に苦労しない世の中に成ろうとしている。

 こういったものが本当に普及したら、本当に知識を詰め込むことが必要のない時代がやって来て、専門的知識を持つ評論家のような職業は不要になるだろう。

 上の話も、軽自動車に軽油を入れようとすると瞬時に危険性を教えてくれるのなら問題ないことになる。不安なのは端末を起動する電池のようなものだが、それも人が歩けば自動的に充電されるような発電機能があれば問題ない。

 今、その過度期に生きているのだろう。