豚流行性下痢

 晴れ、朝6時の気温が2度、日中は15度程度まで上がるらしい。気温的にはそろそろ春本番という所まで来た。


 気になる話題。

引用 朝日新聞http://www.asahi.com/articles/DA3S11099236.html?iref=comtop_pickup_03

子豚がかかると高い確率で死ぬ豚流行性下痢(PED)の感染拡大が止まらない。農林水産省によると、1道32県で発生し、少なくとも約8万3千頭が死んだ(21日午後8時現在)。豚肉の最大の輸入元・米国でも広がっている。人には感染しないが、流通量が減って豚肉が値上がりする可能性がある。

 そもそも流行性下痢とは何?という疑問が起こる。漢字の通り読めば、下痢症状を起こす病原菌が原因で豚に感染しているという事だろう。

 もう少し、詳しく書くとこうなる。

 豚流行性下痢(PED)は、食欲不振と水様性下痢を主徴とする豚の急性伝染病で、家畜伝染病予防法により届出伝染病に指定されています。(大分県ホームページより)

 病原菌は、

豚流行性下痢ウイルスと言い、コロナウイルスコロナウイルス属に属する。

 予防には、ワクチンがあるらしいが、国内では不足しているらしい。さらに、排泄物から感染するため飼育場の消毒、出入りする人、車の消毒しか予防策は無いらしい。


 ここまで書いて、何故こういった病気が流行ると途端に蔓延するか?

 ワクチンというものがあるので、まさしく人間と同じである。度々流行すれば、豚も免疫を獲得する。しかし、その病気が根絶して国内で大流行する機会がなければ、生まれてくる豚に次第に免疫は失われてしまう。そのため今回のように他国から入り込めば国内の豚の殆どは免疫を獲得していないため大流行してしまうということである。

 比較的日本の養豚場は、清潔を保たれているため、これは消費者の要求によるものだが、無菌豚というのも生まれている。その中で育てば、あらゆる病気に免疫を持つことはできない。

 今回の病原菌に限らず、そういった感染予防のために、飼料に抗生物質が混ぜられている場合もあり、逆に病原菌が耐性をつけるという悪循環に陥っている。

 以前、WOWOWで放送されたドキュメンタリーで豚の飼育現場が取り上げられたが、その中でも、抗生物質と運動をさせず閉じ込められた環境で豚の飼育がおこなわれ、まさしく工場というのにふさわしいものだった。

 自分たちが食卓で食べている加工された肉の多くがこういた環境で育てられているのが現実でもある。

 今後、豚に限らず、牛、ニワトリなども同じような状態が起きるだろう。既にニワトリは鳥インフルエンザの流行により死んでいる。今後日本は例外だが、世界の人口は爆発的に増えて行く現状で、肉自体が安全な食料に成ることは無くなるだろう。

 近い将来、植物由来のたんぱく質を用いた人造肉が、食卓に上るようになるだろう。何故ならそちらの方が比較的安全だからである。