雨降りに考えた

 雨、このところ雨の降る日が続く、気温は20度。

 雨が降り続いて一番困るのは、洗濯物が乾きづらいので、生乾きの洗濯物を着ているとそれが汗を含むと雑巾のような異臭を放つことである。

 洗濯したものを着ているのに何故と思うのだが、調べてみるとやはり不充分な乾燥が雑菌を繁殖させるためであった。その異臭を防ぐため、室内干し用の洗濯洗剤なども売られている。

 その雑菌を殺すために消毒液のようなものが使われるのだが、洗濯の際の使用水はそのまま下水に流れ処理される。その過程で、下水中の雑菌を殺してしまい生体系のバランスを崩す役割を果たしてしまう。また、それが長年使われれば、やはり消毒液に耐性をもつ雑菌が増え、それがまた生活環境に入り込んで来れば、今度は、消毒液でも消毒できないという事が起こりうるのである。

 病院などでは、抗生剤が効かない細菌が問題になっているが、それが人類の生存を脅かすようになっている。恐竜が環境の変化であっという間に絶滅したように、人類もそういった思いもよらないことで絶滅する可能性がある。


 今、日本では日本原産のニホンウナギ絶滅危惧種に指定された。果たしてどの程度の生息数で絶滅危惧種に指定されるかは、やはりその種の生殖範囲によって変わる。

 人間のように、世界を飛行機で移動可能な状態であれば、何千人程度までは絶滅しないだろう。その集団の行動と生殖能力が左右するのは言うまでもない。

 もし、そういった移動手段が取れないとしたらその地域の集団毎の生存する条件によるだろう。キリスト教で人類の誕生がアダムとイブの2人によるとされているが、もし、人類の発生が雄雌の一つのカップルであったとしたら、何かの条件で直ぐに淘汰されてしまっていただろう。

 話があちこちに飛ぶが、環境の変化は地球誕生からの時間軸で見ればあっという間である。そのあっという間の環境は変化し地球上で生存できる種が選ばれてきた。人類は今のように地球上を覆い尽くすように生存しているが、地球から見れば表面に巣食った雑菌の一部でしかない。

 地球の上に消毒液を散布されれば今人類が消毒しているように簡単に消え去ってしまう生き物である。その消毒液を自らが作り出しているともいえる。