エボラ

 晴れ、雨は寝ている間に降ったようだ。気温は14度。

 色々な出来事が起こり更に次に向かって行く。その中で一番気に掛かったことがこれである。

引用 朝日新聞http://www.asahi.com/articles/ASG9S1RGDG9SUHBI005.html

疾病対策センターCDC)は23日、西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱について、適切な措置がとられなかった場合、来年1月中旬の感染者が55万~140万人に達する可能性があるとの試算を発表した。一方、患者の7割が隔離施設などで適切な治療を受ければ、流行は終息する、との見通しも示した。


 エボラウィルスは、今回に限らず数年おきに発生しニュースに時折あがっていた。しかし、今回ほどの大規模な感染は少なく今回が異常な状態である。

 簡単にエボラウィルスの事を書くと

 ザイールエボラウイルス

 スーダンエボラウイルス

 レストンエボラウイルス

 タイフォレストエボラウイルス

 ブンディブギョエボラウイルス

 

 以上5種類がエボラウイルス属として分類されている。それぞれ、人に対する脅威の度合いは異なり、レストンエボラウィルスは人への感染を認めるが死亡者は存在せず、タイフォレストエボラウィルスは一人の感染者しか発生しておらずそれもチンパンジーを解剖したことによるものである。

 人に深刻な影響を与えているものは、ザイール、スーダン、ブンディブギョの3種類で、今回流行しているのは、ザイールエボラウィルスである。

 こういった人に感染して死に至らしめるウィルスは、感染力が強く短期間で死亡するものは、致死率が高ければ高いほど流行は広まらない。何故ならウィルスに感染した宿主の移動できる範囲が限られているからである。

 このように感染が爆発的に広がるのは、感染してからの潜伏期間が長い(体内でウィルスが増殖するのに時間が掛かる)場合であり、宿主が移動できる範囲が広がるため流行が広範囲になる。

 更に、その移動した宿主の数が多ければ多いほどある時期を境に流行は爆発的に広まって行く。そのタイミングは、多くの場所で同時多発的に起きると考えて良く、それを防ぐための方策は、感染した人を隔離するしか方法は無い。それが今のアフリカでできていれば良いが、それを隔離して閉じ込めておく方法が弱い場合、再度の大流行が来る。

 では、文明国でそういった流行を何故食い止める方法があるのかと言えば、それなりにきちんとした施設を用意でき、国民に対して収容を強制できる軍隊のような組織があるからである。

 

 それが破綻している国は、封じ込めが出来ないため流行は収まらない。昔なら、飛行機や鉄道など高速で移動できる手段がアフリカでは無かったため、それ程広範囲に飛び火しなかったが、今は飛行機で気軽に旅行できるようになり。飛行機内は、数百人が密閉空間に数時間閉じ込められた状態である。その中での感染も考えられなくはない。

 この先、アフリカで封じ込められなければ、間違いなくヨーロッパ、アメリカなどの大陸に感染は広まるだろう。それにより、空路は使用できなくなる恐れが出てくる。海外渡航がままならなくなれば世界経済に与える影響は大きいだろう。

 まずは、アフリカでの封じ込めに期待するしかない。