老人介護

 曇り、気温は17度。


 引用 日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG09HAQ_Z00C15A9000000/

入所者3人が昨年11、12月に相次いで転落死した川崎市幸区の介護付き有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で、入所している女性(86)が今年6月、職員に頭をたたかれたり暴言を吐かれたりする様子を長男が室内に隠したカメラで撮影していたことが9日、分かった。長男は映像を報道機関に提供し「刑事告訴も検討している」と明らかにした。

 長男は、女性が暴力を受けていることを施設側に訴えたが改善されなかったため撮影し、市に映像を提供したとしている。施設側は、同じ映像を市から見せられ「絶対にあってはならない。入所者や家族に申し訳ない」としている。

 介護付き有料老人ホームは、医療から介護へという流れに沿い、社会的入院医療保険で見るのではなく、介護保険を使った自立した生活と言う国の方針から次々と生まれてきた。

 この施設は、3人の入居者が不審な転落死をした所で話題に成ったが、それ以外にも入居者に介護では無く暴力を振るっている動画が出てきて更に介護施設の問題にまで発展しそうだ。


 多くの介護付き施設がこういった扱いを入居者に行っていないと思うが、こういった問題を起こしている施設は全体の2割程度は存在するのは間違いない所だろう。日常的な暴力では無く、突発的な職員の暴力行為は存在するだろうし、そういった事が隠されているのだと思う。

 このような施設で介護する職員は、主に介護士(正確には介護福祉士)と呼ばれる人たちである。彼ら及び彼女らの多くは、専門学校等で介護士の勉強してくるのが殆どで、それ以外はそういった施設で実務経験を積み受験する人たちである。

 今後の超高齢化社会において貴重な人材なのだが、行ってみればこれから何かを作り上げる職業では無く、これから先が無い人たちの終末を安らかに過ごさせるための補助を行う仕事である。

 こういう問題が起きると、取りあえず国とか地方とかのお役所から通達が回り指導が入る。こういった事が起きないような防止策、教育訓練が適切に行われているか報告を求められる。当然、真面目に取り組んでいる施設は、普通に報告できるが、やはり人員が少なく、低賃金でそういった人たちを雇用している施設は満足にそういった取り組みを行っていない所が殆どだろうし、入れ替わりが激しくそういった事を行えないというそもそもの問題があるところが多い。

 こういった問題は、永久に無くならないだろう。家族の介護も満足にできない若者が多い中、積極的にそういった事をやりたいという若者が減っており、生来的に不足することは目に見えている。

 超高齢化社会に向けて老人介護を行えるとしたら、そういった人を一か所に集め、工場のようにロボットを使った無人化された施設の中で、決められた行動以外させないような時代が来るような気がしてきた。人が介護して問題を起こすのなら感情を抑えて行動できるロボットが介護の現場に必要だと思う。