人口問題

 晴れ、気温は10度。寒さを感じる朝である。

 日本の人口は、2010年で約1億2800万人だったものが、2030年には1億1600万人程に減少する。そして65歳以上の割合が30%を超えると予想されている。

 3人に1人は高齢者と言う事に成り、日中道を歩いている人は高齢者ばかりという街が増えると考えられる。当然それ程高齢者人口が増えると社会に歪がでるのは当然で、労働者人口、年金、医療費などの数字は、今から想像するだけでも震えがくる。

 それに対して日本はどういった動きをしなければならないのだろうか?

 人口問題に対しては、出生率の増加対策をしているが上手く機能しているとは言いにくい。その理由は、若者たちに子供を育てる意欲が減少しているためだと思う。自分たちの老後を悲観し、更に次の世代が今より決して明るいものでは無いという空気が体に染みついているせいでもあるのだろう。

 もう一つの方法は、海外からの移民を多く受け入れることである。だが、残念なことに日本には日本語と言う障壁が存在する。

 移民の多くは、自分たちの言葉が通じない場所に行くことを怖れている。意思の疎通が無ければ社会生活が困難になることを予想しているからである。そのため少しでも自分たちの言葉が通じる場所に行こうとする。その現地の言葉が通じなくとも既に同胞が移住していれば少なくとも社会から完全に阻害されることは無いからである。

 また、日本にも移住を受け入れる計画があるが、あくまでも何らかの技能あるいは高等教育を受けてきた人間を優先的に受け入れたいという目論見があるため、現在問題となっている避難民と呼ばれるグループは、日本政府の枠からははみ出しているように見受けられる。

 本来なら全ての移住希望者を受け入れる位の体勢で取り組まなければならない移民問題に対して既に腰が引けた対応しかできない現状で、多くの事を直ぐにやることは不可能だろう。

 このまま人口問題を置き去りにしたまま、2030年を迎えた場合、日本の経済は間違いなく破綻するだろう。それはまさしく老人人口増加の問題が正面に出たままに成り、世代間の争いに成る可能性がある。

 今の日本を動かしている老人世代の多くが持っている年を取るほどに補助を受け快適な老後を過ごす政策を続けることは無理な事で、今の老人世代が身を持って手本を示してもらう必要があるだろう。