対 愛媛戦

 気温は12度、くもり。

 昨日の愛媛の試合。まずもって都倉の不調に尽きるところが大きい。ここにきて決めきれなくなったのは、疲れが溜まっていることが第一の理由になるだろう。

 あれだけ攻勢にでた前半に得点を入れられなかったことが後半の同点劇につながったことは言うまでもない。前半に複数点入れていればということになるし、相手の術中に嵌ったともいえる。

 愛媛は前半を凌ぎ、後半勝負するつもりだったのだろう。だから前半の1点は仕方がないくらいの気持ちで、チーム自体は、勝負は後半という意識があったのだろう。かえって札幌は、前半相手が引いて守るものだからくみし易しと考えていた部分があり、後半愛媛が立ち上がりから積極的に攻めてくるとは考えていなかったのだろう。そこに油断があった。

 相手が選手交代でスピードとドリブル突破の特異な選手を入れてきたことで裏のスペースの守備があいまいになった。前に攻め込む速さを求める攻撃陣に対して裏のケアのことが心配な守備陣の中でうまく試合をコントロールできなかった。

 その一つが都倉の存在である。彼の得点を取りたいという意識と、周りが彼に得点を取らせたいという意識が合わさりどうしても前のめりに前線はなり、守備の押し上げも積極的にならざる負えなくなる。それを試合を通してやろうとすると体力が持たなくなる。

 守備陣の中でとりわけ足が速い選手がいるわけではなく、後ろを突かれるとマークがルーズになる。更に、サイドの堀米、石井が攻撃に動き回るため疲れも早い、更にいつも言うのだが、石井の守備の仕方がもう一つなのである。相手のドリブルと一緒に自分も距離を開けて下がってしまっては抜かれはしないだろうが容易に行かれてしまう。適切な距離で相手からボールが離れた瞬間に足を延ばせばボール奪取できる距離を保たなければいけないはずなのにそのあたりが元FWだった欠点でもある。

 守備の選手にとってボールの取りどころは難しい。相手に近付けば近付くほど抜かれやすくなる。でも抜かれることを恐れる余りズルズルと下がっていてばかりでは簡単に前進され相手に崩される。更に、高い位置でプレスを掛けてボールを奪えればカウンターに移れる可能性が高くなる。そこの加減が持って生まれた才能になるのだろう。

 引き分けは御の字だろうが、J2優勝という目標からは残念な結果である。優勝するからにはブッチギッテ優勝してもらわなければ自信も生まれないと思う。