地震により地面がどう動いたか

 曇り、気温は14度。夜中は5度まで気温は下がった。避難所に避難している人は、毛布だけで暖房はまだないだろうから寒さは答えただろう。

 今回の地震でどれだけ被害があったのか、過去と現在を比較できる航空写真が国土地理院公開されている。

 以前山沿いにあった家屋が土砂に押し流されているのがよくわかる。また、今回の逆断層による地殻変動が厚真から南東の方角へ地面が動いたようである。それにより比較的南側の斜面が地崩れを起こしているのが空中写真によりよくわかる。

 今回地震被害が大きかった安平町の山は、支笏湖周辺の樽前山や恵庭岳などの火山噴火により火山灰が積もってできた台地が浸食により山になったところである。もともとは堅い地盤ではなく柔らかいものでできているため強い力で揺さぶられれば簡単に山肌が滑ってしまう土地だった。

 さらにそれほど高い山ではなく小高い丘が連なっているような地形のためそこに住んでいる人たちも山肌が簡単に崩れてくると思わず家屋を建てていたに違いない。また道路も水田や畑の真ん中を走るより山沿いを通すほうが耕作に便利なため自然とでき、その道路沿いに家屋を建てることは人として自然な考えである。だから今回の災害が大きなものになってしまったのは致し方ないことだったのかもしれない。

 北海道に限らず日本全国いたるところに家屋が建っている。やはり今回の被害のあった地区同様、山沿いを道路が走り自然と家がその傍に建つところが多い。家の向かいは川後ろは山というところである。そういったところは、今後このような地震に限らず洪水等の災害に合う危険性はほかの所より高い。今すぐとは言わないがやはり人が長く住み続けると何らかの被害を受ける可能性が高い地域になるだろう。

 以前にも書いたが北海道でいえば小樽地区がその典型だろう。それ以外にも室蘭も同様に山沿いに家が立ち並びいつか災害の被害を受ける可能性が高いところに多くの人が暮らしている。だからと言って平野部が安全かというとそうでもないところが自然災害の難しさで、人の一生のスパンで語れないところに難しさがあるだろう。