遺伝子改編

 曇り、気温は1度。西の空に下弦の月が浮かんでいる。一際鮮やかに見えるのも太陽が出ていないからだろう。

引用 朝日新聞https://www.asahi.com/articles/ASLCV7VV3LCVUHBI03L.html) 

中国メディアは26日、中国の科学者が11月、狙った遺伝子を改変できるゲノム編集でエイズウイルス(HIV)に対する免疫を生まれつき持たせた双子の女児を世界で初めて誕生させた、と報じた。これに対し、他の科学者などから「倫理上の問題がある」として非難が噴出し、中国政府が調査を指示する騒ぎとなっている。

 中国メディアによると、科学者は南方科技大(広東省深圳市)の賀建奎副教授。HIVに抵抗力を持つ遺伝子を注入した受精卵を使い、双子の女児が生まれたと主張している。27~29日に香港で開かれるゲノム編集の国際会議で、実験データなどの詳細を発表する予定という。

 ただ、現時点で査読がある学術誌に論文を発表しておらず、主張を疑問視する専門家もいる。北京大などの科学者122人は「人体実験をするとは狂っているとしか形容できない」などと非難する声明を連名で発表。国家衛生健康委員会も地元当局に調査を指示した。

 このニュース、本当なら人の生命誕生を操ることができる時代がやってきたということになる。人の誕生を操作することが一般的になれば、あらゆる病気に対して免疫を持つ人間を作ることが可能かもしれないし、極めて長寿命の人間を作り出すことも可能である。もし、進化論に従わない人間が作り出されることになればある意味新人類と呼ぶべき種族になる可能性もある。

 SFでは盛んに作り出された新人類だが、そのハードルは高い。だから、その人間の中にある掟を破るために悪役のマッドサイエンティストがその役割を果たした。

 今回の話が本当であれば、人間の受精卵を使った実験に対するハードルを下げ、もしかするとその技術を使って人間を量産するシステムが稼働するかもしれない。

 地球環境の破壊により、このままいけば間違いなく人類は滅亡するだろう。こういった人間の改変は、上手に使えばその人類の滅亡を止められる可能性がある。例えば、宇宙線に強い体を遺伝的に持っていれば火星移住に伴うリスクを減らすことができるし、その後の定住化に向けた火星の気候に合わせたデザインされた人類が誕生するかもしれない。

 そういったことへのハードルは、こういったマッドサイエンティストの登場により少しずつ進んでいくのであろう。