中東紛争

 雨、気温は13度.北海道に低気圧が近付き、暖かい空気と冷たい空気がぶつかり雲が沸き上がるようにできてくる.今日一日雨が降ったりやんだりという状況になりそうである.ところによっては雨による被害も発生する可能性もある.

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 アメリカが撤退することで中東の緊張がより高まり、ISが跋扈した状態に戻ってしまう可能性も出てきた.

 アメリカが駐留することで得る平和は、アメリカに直接的な利益をもたらさない.何時までもいることにより経費が増えていくことは国内の赤字を増やすことになるからである.

 今までの大統領は、世界を収める役割を果たすために自国の赤字には目をつぶってきたが、トランプは別である.その頭にあるのは銀行口座の中身が減らないようにする経営者としての価値観である.

 いなくなれば中東の民の犠牲が増えるが、アメリカ軍兵士が助かるのならその意味は大きいのである.これから再選を迎える準備を行うために少しでも自国民に対して喜ばせる方策が必要である.

 中東からの兵士の引き上げは、お金と兵士の命という大きな看板がついてくる.これはトランプにとっては格好の宣伝になる.

 

 イランの核兵器製造についても既に諦めている節がある.世界が幾ら核兵器に対して作らないように仕向けても、既に核兵器を持つ国は、その利益を手放さないとわかっているからである.この先、北朝鮮を含め核兵器を持つ国が増えることを容認しているのである.いわば目には目を、核兵器には核兵器である.

 

 そして大きな問題は、国連の役割が急速に失われている事実である.超大国と言われる米中ソがそろって国連を都合の良い時にしか利用しなくなった.参加協力すれば自国の制度に制限が加えられるからである.そんな組織に自分たちが積極的に力を注ぐことは無駄だと理解しているからである.

 

 しかし、国連の地位が低下することは、日本の平和主義、平和外交にはマイナスでしかない.日本の平和憲法は、日本独自の外交による世界の平和を目指すとともに国連を利用した世界平和の枠組みが出来て初めて成り立つからである.

 世界の国が国連を中心とした緩やかな連合が出来てこそ平和な環境が作られていくわけで、その機能が失われた場合、日本一国で世界の平和を唱えても賛同してくれるのは少数だろう.

 我々が義務教育で習った世界平和のための国連主義という理想は既に形骸化している.この先、平和憲法だけで日本に侵略する国は存在しないという理想は理想そのものが存在しない.

 

 

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 上記は、国連が中東で果たした役割を広報しているのだが、残念ながら国連が中東に果たした結果は少ない.そして残念ながらその活動報告も2013年で終わっている.

 中東は、戦争という火種は消えたと思ってもいつの間にか発火するという特異な地域でもある.この地域の平和は、ここから人類が存在しなくなるまで未来永劫続くのだと思う.