核兵器拡散問題

 曇り、気温0度.今まで時折暖かい日があったので何となく冬が来るのを忘れていた部分もある.しかし、しっかり冬は身近に来ていたのだと今更ながら気が付いた.

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 米ソ冷戦の終結とともに核兵器廃絶が盛んになり世界から核兵器が無くなると一時思っていた.その時に人間は自分たちを滅ぼすほど馬鹿ではないと思っていたものである.

 しかし、人間は本質的には馬鹿な生き物である.自分の死とともに他人を巻き添えにしようとする輩は大勢いる.現に自爆ベルトを付けて人混みに紛れて死ぬ人間も存在する.

 核兵器の抑止力も自分が武器を持っているから相手が攻めてこないという理論ではなく、自分達が滅亡するなら相手も滅ぼしてしまいたいという方が強い.

 そうなれば核の抑止力はおのずと低下するし、その武器を持つグループが増えれば増えるほどおのずと核戦争の起こる確率は高まってくる.そこにあるのは滅亡のみである.

 

 既に世界的に核兵器に対する締め付けは持つ国が増えれば増えるほど効かなくなる.今回イランが核兵器を所有すればその敵対する国である中東の周辺国は防衛を理由に所持するようになるだろう.アメリカやロシアが駐留してその国の代わりに核兵器を供給するようになれば中東のほとんどは疑似的な核保有国となる.更に、トランプ率いるアメリカは中東から軍隊を引き揚げようとしている.そうなれば、アメリカ軍に依存するのではなく自国で用意しようとするだろう、それは数年先の現実である.

 

 北朝鮮によって核兵器の箍が外れたと言って良いだろう.自国で製造し、それに対する経済制裁を受けようとも断固として行動すれば世界は認めざる負えないと分かったからである.

 

 その中で日本はどのように対処するのだろうか?北朝鮮はしぶとく中々体制崩壊の様相を見せない.国民は暮らしに不満を持っているだろうが、周囲で暮らす国民がみな同じ境遇である.その中で暮らしていけば感覚がマヒしそれが当たり前と思うようになるのだろう.更に、北朝鮮が世界をいつか支配すると洗脳されていれば、そのための過程は耐えるときと考えているのだろう.逆に先進国の国民の経済格差を鼻で笑っている顔知れない.

 

 イランは、自国の生存のために核兵器を持ち更にその核兵器はその周辺のテロ組織にわたっていくだろう.それが自国のためになるのなら彼らは平気である.彼らの思想は、自分達の神が正しい方向へと導いてくれると共に我々の敵は邪悪な何かでありそれを滅ぼすのは聖戦であるという大義名分がある.

 そうなれば自分たちの犠牲は、自分達の神を守ることに通じており、まさしく犠牲は、次の生まれ変わりのための準備に過ぎないのである.