監視社会の幕開け

 晴れ、気温は8度.昨日の夜は盛んに雷がなりちょっと恐ろしい雰囲気を醸し出していた.冬の雷は夏の雷よりも恐ろしく感じる.

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ISが滅んだとしてもその活動に参加していた人間はまだ数多く存在する.そしてその一部を拘束していたトルコも何時までも自国に居させるわけにはいかないというのも分かる気がする.犯人(政治犯を含む)引き渡し協定を結んでいたなら当然引き渡しに応じるのは義務だろう.

 こうして引き渡された活動家を自国で拘束できるかはその国の法律に照らして行われるだろうが、国内法で裁けても長期間の拘束ができない場合、短い期間で世間に出てくるわけである.そうなった時、自国内のテロ活動を活発化させる要因になるためある意味殺人ウィルスを抱えてしまう.

 そういったテロ行為を予防するためにEU諸国で監視が強化されるだろうと予想される.

 そして監視社会の先駆けは何といっても中国である.既に最新の技術を屈指して監視社会を作り上げている.

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 この事実は、自由主義を唱えながら独裁国家のような監視社会を求める負のジレンマを引き起こす.

 我々が求めているのは、自由な社会なのだが、その自由を脅かされると感じたときそれを予防する手段を求めてしまう.

 それは、日常生活を守る警察機関であり、他国からの脅威を防ぐ軍隊である.この2つは、自由を守るための機能なのだが、その権力が強くなればなるほど自由に制限が課せられる.

 より大多数の平和な暮らしを守るために備えたシステムが暴走すれば大多数の自由が制限される.そしてその制限が進めば進むほど人はいつの間にか監視されている社会が生まれてくるのである.

 

 最初は大多数の自由のためのシステムだったが、使い方を変えれば支配者に歯向かうものを事前に防ぐため目的に使える.怪しい行動をする者は見つけ次第拘束することができるわけである.その怪しさの基準は、誰かのさじ加減で決まる.

 

 このまま行けば世界は、中国のシステムを取り入れた監視社会に自然と移行していくだろう.最初の目的は、テロ行為を働くものを監視するためである.その目的は容易に社会に受け入れやすいからである.そういったシステムを使用するうちにテロ以外の行為も見つけやすくなるわけで、徐々にその枠は拡大されていくだろう.

 

 そして、やがてその違法行為を判断するのは、人間ではなくAIが取って代わる社会になるのは間違いない.