藤井棋聖

 晴れ、気温は18度.少し薄い雲が出ており時折冷たい風が吹く.日中は気温が上がる予想である.

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 昨日、家に帰ってすぐにテレビをつけ見入っていた.既に藤井7段が優勢となっており後は相手の王の守りを少しづつ削っていく戦いになっていた.渡辺棋聖も自分の王の守りを固めつつ相手の玉を詰めようとするが、その辺りは詰将棋日本一の読みの深さでは負けない力で自玉の詰みは無いと読んだ藤井7段は、最後まで詰めを避け続けていく.最後王手を掛けても詰まないという段階で渡辺棋聖が投了となった.

 これで藤井7段が先に3勝したため親棋聖となり、史上最年少のタイトル保持者となった.この若さで将棋を指し続けるとどれだけのタイトルを獲得するのか判らない.そして、今いる棋士の中から藤井棋聖を破る者が現れるのか、それともまだ小学生の将来の棋士が藤井棋聖の前に立ちふさがるのだろうか.

 

 今回の棋聖戦もだが相手の渡辺二冠は相当の実力者である.本来なら挑戦者は見下される立場であるのだが、藤井棋聖相手だと読みの深さに恐れおののき、藤井棋聖の1手1手が何か秘められた好手のように感じてしまうのではないだろうか?午後の渡辺二冠がAI判定で優勢になっているにも関わらず思わず劣勢の手を指してしまうのは、藤井マジックなのではないだろうか.木村王位もそうだが、どこかで既に読まれているという恐怖というハンディを持って戦ってしまっているように見える.

 将棋を戦っている人間は、自分の手が最善手だったのか当然判らない.勝って初めてその手が最善手と判るものである.手を指せば指すほど勝利を獲得するのに一本橋を渡るような感覚になっているはずである.テレビを通してみる自分は、画面に出る優勢劣勢の数字と共にその手が好手だったのか悪手だったのかがわかる情報で見ているわけで、こう書くのもおこがましいくらいである.

 今後、藤井棋聖と戦う棋士は、自分の力を信じることである.藤井棋聖の指す悪手は少ないかもしれないが、同じ人間であることを忘れないことだろう.最初から飲まれていては勝利は難しいだろう.

 兎にも角にも藤井7段の棋聖位獲得を祝福したい.