ウイルスは色々

 晴れ、気温はマイナス1度.昨日より温度は高いが零下になると体感は変わらない.寒い.

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 毎年と言って良いほどこの時期鳥インフルエンザが流行する.その都度、養鶏の殺処分が繰り返される.

 最近の養鶏場は、人の出入りの通路は消毒液が撒かれておりできる限りの防御策はとっているようだが、それでも感染が広がるというのは何故なのだろうと思う.一説には、野鳥がニワトリの餌を食べに侵入するためそれがウイルスを運んでくる原因だと聞く.野鳥も大小さまざま居り、養鶏場全体をドーム状の屋根で覆わない限り侵入を防ぐのは無理と思われ、例えば鳥インフルエンザワクチンなどがニワトリに接種できればとは思うがどうなのだろう.

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 旭川の吉田病院がTwitterのトレンドに上がってきていたので何事かと見てみると、病院のHPで旭川市と非常勤医師の派遣先である旭川医大を非難声明を出しているということだった.

 クラスターが発生し、機能不全に陥ったため旭川市自衛隊看護師の派遣要請と、防護具の提供を求めたが断られたということと、病院内で感染が拡大したため旭川医大から医師の派遣を中止されたということだった.

 

 自衛隊の看護師派遣は、協力要請すれば可能だったかもしれないが、それなりの手続きが必要なのだろうと思う.その辺りの事情は分からないので意見を言いにくいが、自衛隊の看護師といっても通常は、隊員の健康維持業務につく人が殆どで病院に派遣されて直ぐ看護業務ができるか心もとない点がある.後方支援としての役割はできるだろうが看護の現場ですぐに業務ができるかというとできないだろう.

 

 医大からの派遣が中止された点は、判断が非常に難しい.大学から派遣される医師は、大学病院の勤務の合間に派遣先で診療を行う.その割合は、概ね2割くらいだろう.そうなると感染が広まっているところから大学に行き来すると大学でクラスターが発生する危険があるため行き来を自粛するという方針はあるだろう.大学病院にも重症患者が多く入院しておりクラスターが発生すれば機能はマヒしてしまうためそう簡単な話ではない.

 

 新型コロナウイルスが発生して半年以上が経過し、それなりの体制の構築が進んではいるのだろうが、相変わらず医師の偏在問題は解決されず大都市に医師が集中して存在しているのは変わらない.本来なら地方に拠点があり医師の融通が利く体制に移行していれば良いのだが、医療界にも派閥があり全面的に一致団結して体制を作り上げることは出来ていない.行政も医師に対して強制力はなく、協力をお願いする立場であり医師の派遣に対して命令できない.

 では誰が命令するかは、国が非常事態宣言を出し、国民に強権を発動するしかない.その期間は絶対命令ならこれ程、複雑な調整は必要ないことになる.国や都道府県や市町村がそれぞれ折衝を重ね調整する作業を延々と続けていくのは非常事態時には無駄でしかない.

 

 今回のように色々なところに要望を出す作業をしても今の仕組みだと簡単に解決できない仕組みがある、それが戦争に対する抑止力にもなっていると言える.