携帯料金値下げ 未来の情報化社会

 晴れ、気温はマイナス8度.今日も冷え込みが厳しい.明日はもっと寒くなるとの予報だがどの程度だろうか?

 

 

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 電話料金の値下げについては菅総理の肝入りの政策である.携帯電話料金の高止まりは、国民の生活を変えたと言って良い.若者は、車を止め質素な生活を目指すようになっても携帯を手放すことはない.さらに高額な料金は、格差社会を助長する.何故なら消費税と同じ原理で生活の必需品として使われているため貧富の差関係なく使われている現状がある.このままの社会が続けば国がデジタル社会の移行を目指していてもその使用に制限が掛れば障害となるし、使用する側の格差を広げる要因になりかねない.

 

 そこで出てきたNTTドコモの新料金プランである.その衝撃は大きかったのではないだろうか?もし、NTTドコモが料金値下げに踏み切らなければ、今後のNTTの完全子会社化に政府の圧力が掛る状況になったはず.それを見越してのNTTの判断があったのだろうと思う.

 

 もし、今回のNTTドコモの新プランがスマホユーザーの大量の移動を引き起こすとなるなら、何もしなければ他の会社もそれに追随しなければ会社存亡の危機となるだろう.

 

 今回の件、本来、楽天の進出でそれが叶う予定だったが、その楽天の機動力をもってしても基地局設置に時間が掛る状況になったことが狂った要因であった.一部の地域でしか使えないという現状を打破しなければ有力3社の後塵を拝すしかなくなる.もし、生き残るとするなら多くの基地局の設置だろう.

 

 そして、大きな波を被ったのは、格安プランでユーザーを獲得していたサブブランド会社だろう.UQ、Yモバなどは、系列親会社が追随して料金を変更した場合、その住み分けが難しくなることは間違いない.これ以上の値下げプランは、通信施設を間借りしているため利益を削ることになる.大量の加入者数がいればそれも可能だろうが、雨後の筍ように次々と出てきたブランドにより食い合い状況に陥っているため生き残りを掛けるには何か大きなターニングポイントが無ければ消えていく可能性が高い.

 

 国の考えは、デジタル化社会に向けて国民が万遍なく使える料金プランである.月々の支払いが家計を圧迫するような世帯がこれ以上飢えることの無いようにしたいというのは、成功を収めるための前提である.

 更にそれを進め過去の栄光を取り戻すためには、やはり技術力を高めていくしか方法はない、そのためには国営で通信網を整備するくらいのことをしなければとは思う.

 

 デジタルハイウエー構想が30年ほど前のアメリカで提唱され、日本も同時期に通信の高速化に積極的に政策を進めてきた.その頃はまだ日本も技術的に世界の先端に近い位置にいたはずが、そこから徐々に技術力は後塵を拝し始め、ガラパゴス携帯に代表されるような形になってしまった.しかし、目的であった日本の隅々で高速通信ができる環境は出来上がった.更なる高速化と共にそれを如何に使いこなすかのところに来た.

 

 しかし、そこで大きな問題が出てきた.それは、個人情報という砦である.社会の情報化を進めれば国が個人の情報を管理するようになる.今までアナログで登録されてきたものがデジタル化され日本に端と端に居ようとも情報開示のキーを持っていれば誰でもその情報にアクセスできる環境になると、それを許さない人たちが増えてくる.その代表例がマイナンバーである.国民に必ず付与される番号であるが、その普及にブレーキが掛っている.全てにものに個人情報が紐付されることに恐怖を覚えるのは当然である.更に管理する人が誰だか目に見えないため更に恐怖心を煽ることになる.

 しかし、よく考えればわかると思うが、日常で既に個人情報は、インターネットをの中で収集されているのである.国が個人の情報を管理することを恐怖するのに、簡単にそういった人達は情報を収集する会社に売り渡しているのである.その一例がポイントカードなどの登録である.わずかなポイントを目的に既に個人情報を売り渡しているのである.

 それにもかかわらずマイナンバーカードを持つことを拒否し、更にマイナンバーカードに銀行口座を紐付けることを拒否する.

 マスコミも、読者に恐怖心を与えるためなのか、マイナンバーカードに対して否定的なニュースを流す.情報漏洩だとか、個人を監視されるだとかいろいろな理由を付ける.しかし、新聞社も何とかクラブとかの個人カードを作り、その時に個人情報を積極的に収集している.商売のために個人情報を収集し、それを販促に利用したとしても何の呵責も覚えず、国が国がというが、個人情報の大量漏洩に代表されるように既に多くの日本人の個人情報が流出しているのである.

 国が国民の個人情報を管理する前に貴方の情報は既に情報収集会社に取集されている.それは知っておく事実だろう.幸い日本は、世界の他の国と比べて自由を尊重されている国だと思う.しかし、自由を守るためにもきちんとした個人情報の管理をしなければ、いつの間にかあなたのすべてが誰かに成りすまされる恐れが今後起きる可能性が高い.そうならないためにも上手くその仕組みを利用して個人の情報を管理しながら有効に利用するほうが幸せな生活を送れると思うがどうだろう.