ウクライナ情勢

 雪、気温はマイナス6度.この雪はもう少しで止むようだ.

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 今日、ロシアがウクライナに侵攻するのではないかと言われていたが一先ずそれは無くなったようだ.Xデーは、北京オリンピックが終わる日頃と考えてよさそうだ.そう考える理由は、ここまでウクライナに圧力を掛けていて、軍隊を長期間滞留させていることである.何らかの明確な利益を得ることがロシアにとっても必要である.その一つがウクライナNATO加入を防ぐことである.

 しかし、アメリカはそれに対して譲歩することを考えていない.ここで屈したらバイデン大統領、民主党の支持率が下がるからである.これから迎える中間選挙に向けて今まで何の目新しい成果を上げているとは言えないバイデン大統領にとって、今回ロシアに譲歩して引き下がれば益々弱腰と見られることになる.それだけはアメリカの大統領としての威厳が保てないことになる.今mでの歴代大統領も引くより前に出ることを選んできたアメリカの歴史がある.だからといってアメリカ国民が戦争を望んでいるわけでない.そんなことに首を突っ込むより今の生活を良くしろと考えている.それはどこの国民も同じである.目先の事柄の方が遠い彼方の出来事よりも重要だからである.だからできることならロシアが引くかウクライナに攻め込んでもアメリカは戦わず経済制裁でロシアを困らせる方が有利と判っている.逆にその方がアメリカにとって好都合でもある.

 そして気になるのがロシア国民の考えである.ウクライナに攻め入って戦うことを国民が支持しているとは思えない.新型コロナウイルスの影響で国内経済が疲弊している状況でウクライナを攻め落としても国民の暮らしが良くなるわけでもない.かえってアメリカとEUからの経済制裁が有れば大きなダメージを受けることになる.更に今は曲がりなりにも社会主義国家ではなく議会制民主主義の国である.プーチン大統領も選挙で選ばれた大統領で独裁者の地位を確保したわけではない.この先、大統領の任期が切れた際の行方も取り沙汰されている状況で国民の支持を失うわけには行かない.彼もまた簡単に引き下がれないし、どう行動すれば国民の支持を受けられるか不透明でもある.もしかすればウクライナ侵攻は彼の政治生命を伸ばすか途切れさせるかの賭けなのかもしれない.

 翻って日本は、今回の件に関して何もできない状況である.ロシアがウクライナに侵攻すれば北方領土を取り返すぞと言うわけにもいかず.あくまでも傍観者である.その辺りが国際社会に向けて言葉を発せられない国のままというジレンマである.