ウクライナに対して見守るしかない状態

 曇り、気温はマイナス5度.朝の寒さは依然として続くが日中は気温がプラスの日が続く.それが融雪に繋がっているのは間違いないが、余りの残雪に追いついていないというところである

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 ちなみにこの決議に反対した国は、ベラルーシ北朝鮮エリトリア、シリアとロシアである.

 この中のエリトリアという国の存在位置を恥ずかしながら知らなかった.そこで調べて見ると北アフリカエチオピアと接する国だった.この国がどうしてロシアとつながりがあるかというと、1991年にエチオピアから独立した共産主義国家であった.この国の成り立ち自体複雑であり、自分にとっては知らないことが多すぎる.

 この国連決議が有ったからと言ってロシアに制裁を加えるということにはならない.あくまでも決議をしたということである.

 国連安全保障理事会でも同様の決議を行おうとしたが、常任理事国であるロシアと中国が反対したため決議されなかった.ここに常任理事国の拒否権というものが発動したわけである.

 この拒否権というのは、常任理事国の5大国がいずれも理性的な考えの元正しい判断を下すはずという理想論からなっている.丁度、この五か国は第2次世界大戦終了時の戦勝国家であったが、その当時中国ではなく中国国民党政権が代表していたし、ロシアはソ連であった.2か国とも常任理事国のままで良いのかどうかその時にきちんと論じておくべきだった.

 理性的判断は例えばアメリカの考えと中国の考えが対立しどちらも正義の観点から多数決でどちらかが正しいと結論付けることが正しくない方法であるとの考えである.どちらか一方を選択するのではなく違いがあれば決議を拒否し決議を行えないようにしたわけである.決議を取らないことで対立を防ぐといった意味合いもある.

 この辺りは大人の考えというべきだろう.対立することで5大国の間に争いが生じ第3次世界大戦を引き起こす切っ掛けになることを恐れたわけである.

 しかし、このシステムは同時に国連という組織を弱体化させる諸刃の剣のようなものである.世界の大半が平和を望んでも5大国の一国でも拒否権を発動すれば国連の機能は無力化することができる.それが国連の存在意義に影響する.

 

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 ウクライナは善戦していると言われているが、実際のところ首都キエフはロシア軍の侵攻の前に陥落するのは時間の問題と予想されている.制空権はロシア軍に握られておりキエフ市内でウクライナ軍が戦闘をすればするほど市内で生活する市民の命は奪われていくことになる.その場合、ゼレンスキー大統領はどう判断するか?アメリカやEUはどう対応するか決断は迫られている.

 ロシアへの経済制裁は、即効性が無いため今すぐロシアがウクライナ領土から引き揚げるということは無いだろう.遅かれ早かれ一度はウクライナが降伏するかゼレンスキー大統領がその地位を失い、ロシア主導の政権が誕生する可能性があるだろう.ロシアはすでにその準備をしているはず.そのことが今後の影響を世界にどう及ぼすか想像するのは難しい.

 直近ではミャンマーの軍事政権に対して世界は無力である.それは一国の問題で他国が干渉することはできないという不文律で動いている.日本も例にもれずそういった国に対して武力で圧力を掛けるということはせず静観している状態である.

 この先このウクライナという国は、ロシアとの長い戦いが続いていくのだろうと思う.更にロシアもプーチン大統領が表舞台から去ったとしてもその路線は継承されるのだろう.

 その先の未来が変わるとしたら、ロシア国民が今の政府のやり方に異議を唱えて行動してもらうしかない.