あれから11年.災厄は起こる

 曇り、気温は0度.外に出ると南風が吹いていた.この風が暖かい空気を運び、この時間帯では今年初めてのプラス気温となった.これからも暖かくなったり寒くなったりを繰り返すことになるのだろう.

 

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 東日本大震災から今日で11年目になる.あの衝撃の日からそれだけ月日が流れたことをしみじみと感じる日でもある.これだけの時間が経つと震災後の景色ががらりと変わり建物は新しくなり大きな災害が有った記憶を薄れさせてしまうものである.

 忘れてはいけない記憶と同時に忘れてしまいたい記憶というものも存在する.自分は、地震によって大きな被害を受けていたにためにあの大津波の記憶はテレビから流れた震災直後の映像でしかない.テレビの画面からも自然の怖さを感じ、人の営みが一瞬にして破壊されてしまうことを経験した.

 直接被災した方にもこの日の記憶の中にも覚えて居たい記憶と忘れてしまいたい記憶があるのではないだろうか.人はそういった困難の中で営みを続けて新しいものをまた生み出していく.この先時間が経てば経つほどこのことがあったことが忘れ去られていくのだろう.或いは、もっと大きな災害に見舞われそちらの記憶の方が強く残る世代に代替わりしていくのかもしれない.

 この日を迎えることのできなかった多くの失われた魂が遥か彼方の空からその後日本を生きる人たちのことを見守っていて欲しいと思う.

 

 

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 新型コロナウイルス感染症も道内ではゆっくりだが収束に向かいつつある.それでもやはり若い世代とお年寄りの感染が増えているように感じる.まん延防止がどれほど効果があるか判らないまま自粛を続けているが、さすがに4回目のワクチンを接種したならイギリスのようにマスクなしでの行動様式になって欲しい.3回目のワクチン接種が進まない中、4回目の接種となるとそろそろ国民に拒否反応が出てくる可能性もあるので、やると決めたなら迅速な行動を期待したい.

 

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 これについては企業ごとの判断が有っても良いと思う.その行動が悪いと思えば消費者は品物を買わなければ良いという選択肢があるからである.

 ユニクロは、中国のウイグル族に関しても大きな行動を見せていなかった.そういう会社だということである.柳井社長の中では、製品を売る行為と社会問題について会社がアクションを起こすことは別問題で、出来るならそういったことに巻き込まれたくないと考えているようだ.

 これについては良く経営学の教科書的に企業の存在意義というものがあり、社会に貢献することが企業の目的で、物を売ることが目的ではないとよく言われている.健全な社会があることで人々はモノを買う気力を得ることができるわけで、例えばウクライナのように爆撃を受けている最中には自分の生活を豊かにするためにモノを買うという意欲が失われることになる.

 その企業としての考え方は強制されたものではなく、理想を述べたものである.しかし、100年以上を企業活動を続けるためには少なくとも企業が社会の一部として認識される必要があり、物を売るために現実を見ない企業活動は、いずれ淘汰されていくことになる.