戦争と正義

 晴れ、気温は4度.日が昇っていて快晴なので暖かいと思って外に出ると冷たい風に驚く.こういった寒さも時折訪れる5月なのは知っているのだが感覚は違う.

 

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 第2次世界大戦に向かう日本もそうだったようにロシアも同じような感覚なのだろう.プーチンの戦争に反対をする者は自主的に国外に退去しているし、反戦デモに参加した者たちも逮捕され表立って反対しにくい状況で、表に出てくる人たちは政府に反対しない人たちだらけになるのも分かる気がする.

 

 今回のウクライナの戦争は、ウクライナの領土内で行われている一方的な侵略戦争である.ウクライナ領土で争いがあるためロシア国民の多くは戦争による被害を受けていない.被害を受けているとしたらウクライナに出兵している兵士位なものである.

 あの当時の日本も一方的に領土を拡大し他国へ攻め込んでいた.最初の頃は日本国内で戦争の被害を受けることは無く平和だったかもしれない.しかし、徴兵制で若者が否応なく召集され戦地へ向かいそして戦死の知らせを受けることで自分の身近で戦争が起きていることを実感したのだろうと思う.

 

 結局日本で戦争反対のデモは起きず、戦況が悪化すると日本国内でも爆弾投下され大きな被害を受けた.それに対して一種洗脳された国民は国のために一億玉砕という言葉を聞きながら死ぬことに対して受け入れていたのかもしれない.

 

 世界がロシアに対して経済制裁を加え戦争を止めさせようとしても効果は限定的である.ロシアは最後の最後まで自分で戦争を止めることはしないだろう.止めるとしたらロシアの領土に過大な被害が起き国民の多くが戦う意志を放棄した時だろう.行きつくところまで行きつくし、最後には他国をも巻き込んで戦争を終わらせようとするかもしれない.

 

 国際社会は、第一次世界大戦第二次世界大戦を経て戦争は何の利益を生まないと悟ったはずな.その結果国連ができたわけである.日本も戦争に負けることで戦争に反対する意志を表明し国連を通じた世界平和を目指していたはずである.

 

 しかし、今回の戦争は、常任理事国と呼ばれる国が戦争を起こせば国連の力は無力であると知らしめた.世界の国の全てが戦争に反対の立場を取らないことも分かったし、今回の戦争についてもロシアの行動を認める国も存在する.

 

 人類は、あるいは人間は、大きな世界を巻き込む戦争を経験をしても尚、戦争に対して反対をしない.ウクライナとロシア両者に正義の戦争があるとしてその正義の不確かなことも明らかになってしまった.